■どんなクルマ?

新型プジョー308に追加されたホットモデルでは、正式車名の末尾に “by プジョースポール” というサブネームがつく。さらに、日本でも本国同様に250ps版と270ps版の2モデルがあり、よりハイパワー版となる今回の試乗車の場合は “プジョー308GTi 270 by プジョースポール” が正式名となる。

ちなみに、この長い車名は日本法人が悪ノリしてつけた日本専用のネーミングではない。また、208には標準のGTiと“by プジョースポール”があるが、380GTiにこれ以外の標準モデルが存在するわけでもない。世界共通で308GTi by プジョースポール(以下、BPS)である。ルノースポール(R.S.)同様に、今後のプジョーはBPSというブランドを前面に押し出していくようだ。

308GTi BPS最大の特徴は、エンジンが1.6ℓ直噴ターボとなることだ。VWゴルフGTI、メガーヌR.S.、ホンダ・シビック・タイプRなどの例をあげるまでもなく、このクラスの平均は2.0ℓターボである。

プジョー・シトロエンがもつ技術資産を考えると、このチョイスは必然だろう。また、1.6ℓ直噴ターボは世界選手権レベルのモータースポーツ活動にリンクさせたPR戦略がやりやすいという利点がある。ただ、厳密にいうと、WTCCやWRCに使われる1.6ℓ直噴ターボは、同形式のベース量産エンジンを必要しているわけではないが……。