ヴォグゾール・インシグニア・プロトタイプ

公開 : 2016.10.27 05:40  更新 : 2017.05.29 18:29

いざ乗ってみると、ガソリンならではのメリットを感じる。やはりアイドリングが静かだ。中回転域も静かだ。よほど高回転域まで回すとエンジンがざわつくが、それ以外はディーゼルより静かだ。

ギアシフトの感触もカチリとしている。ペダルやスイッチの感触もポジティブだ。

座面高は現行モデルよりも30mm低くなっている。ポジションの調整幅は大きく、ステアリングもセンターまで積極的に、しかし自然に戻ってくれる。

ボディの動きは、このクラスのクルマとしては機敏ではなく、安定志向。マクファーソン・ストラット(前)、5リンク(リア)のおかげで245/45 R18タイヤを履いているにもかかわらず乗り心地は穏やかだ。

2.0ℓのエンジンもなめらかに回る。8速オートマティックと相まって、とても穏やかだ。

ただ、こちらは可変ダンパーを組みあわせているにもかかわらず、路面が悪くなるとボディの動きが落ち着かなくなる。「ノーマル」モードに固定しておくのが、もっとも落ち着いていてよいと感じた。

■「買い」か?

この質問に答えるのは早すぎるが、しかしアウディA6ボルボV90などの実力のあるモデルに比べると、まだまだレベルが追いついていない。

ただ室内の広さなど、インシグニアならではの魅力を既に確認できている。あとは内装がどう仕上がるか。また、動的性能にどのような味つけをするか? によって評価は変わってくるだろう。

■日本版編集部の見立て

日本では全く馴染みのないモデルだが、ヨーロッパ、とりわけ英国ではヴォグゾールオペルのフラッグシップとして確固たる地位を築いているインシグニア。サイズアップでひとつ上のクラスとなったようだが、プロトタイプから生産モデルに移行するにあたり、ドイツ御三家のクオリティにどこまで近づけるか鍵のようだ。


ヴォグゾール・インシグニア・プロトタイプ1.5 165PS

価格 約£23,000(292万円)
全長×全幅×全高 NA
最高速度 209km/h
0-100km/h加速 8.5秒
燃費 19.5km/ℓ
CO2排出量 NA
乾燥重量 1400kg
エンジン 直列4気筒1500ccターボ・ガソリン
最高出力 165ps
最大トルク 25.4kg-m
ギアボックス 6速マニュアル


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