スコダ・コディアック2.0 TDI

公開 : 2016.11.21 05:30  更新 : 2017.05.29 18:39

それを除けば、ガラスの8インチ・タッチスクリーンを備えたコロンバスのインフォテイメント・システムなど、随所で選択が奏功している。

後席乗員への配慮もなかなかのものだ。似たようなサイズのSUV、三菱アウトランダー日産エクストレイルランドローバー・ディスカバリー・スポーツでは、大人7人フル乗車に耐えうるシートを備えていないものも多いが、このクルマならほぼ満足だ。

2列目はヘッドルームもレッグルームも十分で、60:40分割スライドも備わる。40:20:40の3分割式で折りたたむことができる。前に倒してスライドさせれば、3列目へも楽に乗りこめる。

3列目は、小柄な成人や育ち盛りの子供なら十分快適な広さだ。これで、スタジアム・レイアウトで、チャイルドシート用のISOFIXアンカーがあれば申し分なかったのだが。

中間機種とはいえ、150psディーゼルはなかなか活発で小気味いい。購入してから、無理してでも190ps版にすればよかった、と後悔することはまずないのではなかろうか。

4000rpmより上では苦しげなノイズが多少気になるが、巡航速度では実に洗練されたエンジンだ。荷重が軽ければトルクは有り余るほどだし、6速MTはやや渋いシフト・フィールが玉にキズだが、ギヤの開き方もバッチリ。

VWグループの数多のハッチバック・モデルにも見劣りしないのだから、耕運機みたいなクルマも少なくないSUVカテゴリーにおいては上位に食い込むこと間違いなしだ。

だが、それ以上のサプライズがあったのは乗り心地とハンドリングだ。仮にゆったりした快適さを期待していたとしたら、コディアックの緊張感や、時に見せる落ち着きのなさを受け入れるまでに時間が必要だろう。

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