■どんな感じ?

物質としてのゴルフGTIそのものは、あまり大きく変わっていないように思える。大きく変わることで、顧客を掴んだり離したりするよりも、着実に進化させるストラテジーを選んだのだろう。

最高出力は10psアップし、その結果0-100km/hの加速がちょうど10秒を切るようになり、最高速度は3.2km/h向上した。最高出力はつまり、マイチェン前の ‘パフォーマンス・パッケージ’ と同じになったのである。ちなみに新しいパフォーマンス・パッケージはマイナーチェンジ後のこの春にリリースされる模様だ。

閑話休題。

こちらの標準のGTIは、可変レシオのパワー・ステアリングを従来と同じく装備し、スポーツ・サスペンションは、追加コストを払うことで可変式にアップグレードできる。

試乗車には、魅力的な赤いパイピングで装飾された革製スポーツ・シートが奢られていた。ゴルフの最新式、上位機種向け装備の9.2インチ・ディスカバー・プロ・インフォテインメント・システムと、新しい12.3インチ・デジタル・メーターも装備される。革製シート同様、9.2インチのシステムはオプションだ。

インフォテインメント・システムは明るく、きびきびとした動きのワイド・スクリーンで、このクラスでは初となるナビゲーションのジェスチャー・コントロールができる。しかし、ジェスチャー・コントロールは、他車で実感した時ほどのクオリティには届いていないため、まだまだ改良の余地がありそうだ。

さて、ここからはもっと重要な話題。ゴルフGTIが230psで十分といえるだろうか？