ハイブリッドはディーゼルを凌ぐか? BMW 530eを試乗 「無理をしてまで…」

公開 : 2017.05.06 00:00  更新 : 2017.05.29 14:39

気になるコーナーでの身のこなし

コーナーのアプローチでは、より軽く、伝統的な手法でパワーアップされた車種と比較すると、ロールは大きい。しかし、50/50の重量配分でなくても、ふさわしいバランスを有している。

530eのフロントは予想したよりも早く限界に達したが、テスト車はスノー・タイヤを履いているからだ、ということにしておきたい。うぅむ。

一方で、ステアリングは、最大の失望点である。ステアリング切っていっても、操舵感に変化がないので、ドライバーはいつもラインをトレースする為に、修正を強いられるのだ。

それは、自然な操舵感を有していた、その他のG30型のそれとは全く違うものだった。アダプティブ・ダンパーを備えているにも関わらず、轍に乗った時の挙動の収まりも悪く、高速域での安定感も心もとないものであった。

何度も繰り返すが、スノー・タイヤの影響も否定はできないが、重いバッテリーの為に硬いバネを入れたせいである可能性も否定できない。回生ブレーキのタッチも均一ではなく、スムーズな制動を行うには、ちょっとした慣れが必要である。

530dと比べた時、530eの魅力はさらに減退する。

トランク・スペースのことである。ディーゼル車(ガソリン車も同様)は、十分な530ℓを備えるが。バッテリーを積む影響で、530eのそれは、410ℓへ縮小している。

しかも、高さが足りない為に、大きなスーツケースのような、かさ張る荷物を積むことが困難なのだ。

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