祝、日産GT-R 10周年 日の出から日の入りまで、547kmの旅にでた

公開 : 2017.12.02 10:10  更新 : 2018.01.10 17:51

楽しければ楽しいほど時間がなくなる

7時間ということは、まだ3時間の余裕があるとも言える。しかし、ここには渋滞や、ルートミス、ランチタイム、トイレ休憩、パンクや故障、その他起こり得る遅れは含まれていない。

ルークが日の出の撮影を終えるのを待つ間、オールドバラの玉石の上を歩き廻りながら、既に勝負はついていると思わざるをえなかった。

では、この旅の目的とこの日を選んだ理由とはなんだろう?

それは2007年のこの日に日産が東京モーターショーでR35 GT-Rを発表したからだ。そして、昼間が10時間となるこの特別な日に、このクルマの10度目の誕生日を祝おうと言うのだ。

北海から太陽が昇り空を明るくした後、再びアイリッシュ海に沈むまでの間に、オールドバラからアベリストウィスまでを運転する。そして道すがら、この偉大なパフォーマンスカーに関する驚くべき、そして並ぶもののないストーリーについて考えるためにいくつか寄り道をする。

日没を撮影するには、オールドバラからアベリストウィスの浜辺までのルートをなるべく早く通過する必要があり、そのために午前8時過ぎには既に出発していた。しかし、25分経過したにもかかわらず、わずか数メートルしか進んでいないとは先が思いやられる。

天文学に詳しければ、われわれのこの旅の移動距離が、実際には今日という日の日中を10時間と47秒よりも少し長くしているという事実にそろそろ気付いたかも知れない。オールドバラとアベリストウィスを隔てる直線距離にしておよそ390kmが、19分のボーナス・タイムをわれわれに与えてくれるのだ。この19分の重要さがいずれ証明されることになるだろう。

田舎道や峠道を経由しての東海岸から西海岸へのドライブが非常に楽しいものであればある程、時間が不足してくる。つまり、可能な限り複数車線を持つA級路や高速道路を選ぶ必要があるということだが、今のところ、ここから主要幹線までの道は、B級路と裏道が地形に沿って上り下りするサフォーク州のなだらかな田舎道を行くしかない。

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