ヴォグゾールのコンセプトカー設計に参加 デザインの方向性決め

公開 : 2018.07.08 16:10

2台のコンセプトスポーツカーを手がかりに

1966年のスポーツカーコンセプト、小粋でうつくしいXVRは時代をこえてひとびとの心に残るクルマだ。いまお披露目されたとしてもその印象に変わりはないだろう。かわいらしい全体形ながら思いきったロングノーズ・ショートデッキのボディ、とがったノーズ、4隅に踏ん張ったホイールの造形美をとりまくこれまたあつらえたかのようなホイールアーチ、すばらしい表面仕上げ……。

つぎにわれわれの目にとまったのは、地を這うように低く角ばった1970年のSRVコンセプトだ。なりは小さいが4人が乗れ、横置きパワートレインは乗り降りしやすい4つのシートの後ろにおさまる。

「この2台が将来の手がかりになりそうです」とアダムスは語る。「こんなにすばらしいコンセプトカーには、わたしもお目にかかったことがありません」

まわりのヴォグゾール車にしても、時を超えた価値について示唆を与えてくれる。たとえば、1973年のドループスヌート・フィレンザHP(石油ショックで命脈を絶たれた)と1989年のカリブラなども、ついぞ正当な評価を受けられずに終わったモデルだ。

ルートンの会議室に戻ったあと、アダムスはコンセプトカー設計にあたって部下のデザイナーたちが指針とすること(おどろくほど少ないが)を説明してくれた。それをもとに編集部のベンがデザインしたのが上の画像だ。もし本当にヴォグゾールがこれをつくれたなら、そうそう悪いことにはならないだろうとわたしは思う。

もちろんまだまだ先は長いが、次世代のヴォグゾールをうかがい知れる練りに練られた計画にスタートから参画できること、そして設計のプロフェッショナルたちの成功へむけた決意の固さを目の当たりにできたことだけで、もうゾクゾクしてきた。

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