試乗 クラシック・ミニEV 35年前のシャシーを電動化

公開 : 2018.10.17 10:40

番外編2 もう1台のミニEV

スウィンドン・パワートレインだけではない。エンジニアのモリツ・バーメスターは1998年製クーパースポーツパックを電気自動車に変身させた。今年のニューヨークモーターショーでミニがこのクルマをお披露目をするためだ。4速のマニュアルギアボックスもそのままにするなど、さらにオリジナルの特徴を保っている。

38psの電気モーターはどのギアでも十分なトルクを発生し、典型的EVのような鋭いレスポンスこそないものの、どの点から見てもガソリンエンジンのミニ同様に俊敏だ。

ギアシフトはやはりあいまいだが、いまやクラッチは使わない。シフトアップ・ダウンの前にちょっとアクセルを緩めるだけだ。アクセルを踏み込むとトランスミッションはすすり泣くような声を上げ、いっそうクラシック・ミニらしくなる。

ステアリングホイールは「スクールバス」と形容するのがぴったりの角度で取りつけられている。サスペンションは拷問のように固く、パワーステアリングもない。そうであっても、この改造は古いクルマの制約を受け入れ、その遺産に栄誉を与えるものだ。だからますますいいのだ。

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