AUTOCARロードテスト90周年(3) テスター出身者が回顧 クリス・ハリスも

公開 : 2018.12.15 17:10

マット・ソーンダース

モーガンが誇る流麗なフラッグシップスポーツカーである「エアロ」シリーズだが、マット・プライヤーと一緒にMIRAのテストトラックで「スパースポーツ」のエアロクーペを受け取った2012年まで、完全なロードテストに供されることは無かった。

積載車から降りてきたこのクルマは美しく、ラップタイム計測のためドライのコースを半周するまでは順調だったものの、そこでいきなりエンジンが止まり、ブレーキペダルが固まってしまったのだ。

その原因はエンジンマウントで、固定を失ったエンジンが、適当に配置されていたブレーキラインと接触したことだった。その結果、思いがけずエアロクーペはMIRAに到着したときと同じく、積載車に乗ってコースを後にすることになったのだ。


3年後、再びMIRAでラディカルRXC500ターボをテストしていたとき、モーガンが突然停まったほぼ同じ場所で、このクルマのギアボックスが動きを止め、かなりのスピードでタイヤバリヤへ向かって芝生の上へとわたしを放り出したのだ(幸いにもタイヤバリヤにそのまま突っ込むことはなかった)。

もちろん、ここはお気に入りのコーナーなどでは決してない。

どちらのモデルもテストを終えることができず、写真も撮れず、記事に出来なかったのだから、ご記憶にないのも当然だろう。しかし、これが少量生産の英国製スポーツカーであり、何が起こるかは誰にも分からない。

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