【詳細データテスト】ルノー5 魅せるデザイン クラス最高の乗り心地とハンドリング 課題は高速電費

公開 : 2025.04.05 20:25

EVとして生まれ変わったルノー5は、単なるレトロデザインが魅力のクルマではありません。乗り心地とハンドリングのバランスは、エンジン車を含めてもコンパクトカーのトップレベル。長距離の電費だけが、改善を望む点です。

はじめに

新生ルノー5は、登場間もないのにすっかり見慣れた感がある。

大径ホイールを履いた、大胆なスタイリングのコンセプトカーが披露されてから4年が経った。市販版はルノーの歴史的なコレクションを控えめに再解釈するのではなく、むしろコンセプトカーの強烈なルックスを引き継いだ。

テスト車:ルノー5コンフォートレンジ・アイコニックファイブ
テスト車:ルノー5コンフォートレンジ・アイコニックファイブ    JOHN BRADSHAW

しかも、少量生産で話題性だけを追求したクルマではない。新型5はルノーのエントリーEVであり、量販ハッチバックだ。価格は2万2995ポンド(約444万円)からで、ハイブリッドのクリオの中級グレードと大差ない。

すでに欧州COTYをはじめとする数々のアワードを受賞している新型5だが、はたしてオートカーのロードテストで満点を取ることはできるのか。テスト車は、航続距離が長い上級グレードだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    役職:ロードテスター
    ベルギー出身。AUTOCARのロードテスターとして、小型車からスーパーカーまであらゆるクルマを運転し、レビューや比較テストを執筆する。いつも巻尺を振り回し、徹底的な調査を行う。クルマの真価を見極め、他人が見逃すような欠点を見つけることも得意だ。自動車業界関連の出版物の編集経験を経て、2021年に AUTOCAR に移籍。これまで運転した中で最高のクルマは、つい最近までトヨタGR86だったが、今はE28世代のBMW M5に惚れている。
  • 撮影

    ジョン・ブラッドショー

    John Bradshaw

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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