試乗 メルセデス-AMG A35 4マティック 306psに四輪駆動 楽しさ追求

公開 : 2018.12.11 10:10

メルセデス・ベンツ製ホットハッチ、従来のA45 AMGよりも説得力の強まった、新しいA35。しかし、さらに走りに特化したライバルほどのスリリングさにまでは至っていません。スペイン・マヨルカ島で、その仕上がりを確かめました。

もくじ

どんなクルマ?
これまでなかったほどの楽しさ
AMG独自にボディ剛性を一層強化
進化したFFベースの四輪駆動
どんな感じ?
正確でダイレクトなステアリングフィール
脚の硬さははゴルフR並み
「買い」か?
300ps前後の四輪駆動モデルではベスト
スペック
メルセデス-AMG A35 4マティックのスペック

どんなクルマ?

これまでなかったほどの楽しさ

メルセデス-AMG社のエンジニア・リーダー、ステファン・ジャストロウに、新しいメルセデス-AMG A35を、従来以上に楽しいクルマに仕上げたのか、あるいはより日常性を高めたのか尋ねたところ、明瞭な返事がかえってきた。

「A35は、これまでなかったほどの楽しいクルマです」

これはとても大切な考えだと思う。これまでのメルセデス-AMGのホットハッチは、素晴らしい直線でのパフォーマンスと、コーナリンググリップを備えていたのにも関わらず、不思議なことに納得しにくいものだった。少々趣味の悪い、市街地でのアピール力も兼ね備えていたのだけれど。価格は4万ポンド(580万円)以上で、高価だったことも理由かもしれない。

しかし、それ以上に、どんなコンパクトカーにとっても最も大切な部分が欠けていたと思う。AUTOCARの読者なら同意できると思うが、備えることは容易ではなくても、非常に大切な要素。ドライビング・ファンということ。

それでもA45とその派生モデル、背の高いGLA45や、サルーンとシューティングブレークのCLA45は、どれも見事な成功を収めている。メルセデス-AMGによれば、A45のリリースによって、「45」と数字が振られるクルマの販売台数は倍増したという。その多くは、これまでAMGモデルを購入することが難しかった、若い世代が占めているそうだ。

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