試乗 フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR 7代目GTI最後の特別仕様

公開 : 2019.01.23 19:20  更新 : 2019.01.23 19:32


最高出力290ps、最大トルク38.6kg-m

しかしドイツ・ヴォルフスブルクのエンジニアは、最後に更なる一手を加えることを決めた。クールな雰囲気を持つゴルフGTIの場合、企業としてもユーザーとしても、常に次の変化を欲しているのだろう。そして大抵の場合は、一層優れたGTIが生まれてきた。

今回の7.5代目GTIとでも呼ぶべきGTI TCRは、世界的にも人気が高まっている、フォルクスワーゲンのツーリングカー・レース参戦を記念するモデルとなっている。また、いつまでも新鮮であり続け、競争力での優位さを保つためのアップデートでもある。

ハイパワー化が進む前輪駆動モデルの中にあって、標準のGTIパフォーマンス・バージョンの最高出力は245psで、ひときわ高いというわけでもなかった。なお英国の場合、231psの素のGTIは昨年販売が終了している。そういうわけで、GTI TCRは最高出力を290psに、最大トルクを38.6kg-mにまで高めている。

エンジンは、2017年に登場したGTIクラブスポーツにも搭載されていたEA888型と呼ばれる、2ℓの直列4気筒ターボエンジンで、ソフトウエアを書き直しラジエーターの容量を増やすことで、出力向上を実現している。またWLTP(乗用車等の国際調和排出ガス・燃費試験法)にも対応させ環境にも配慮。トランスミッションは、GTIクラブスポーツに採用されていた6速ではなく、最新の7速ツインクラッチAT、2ペダルDSGが組み合わされている。

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