試乗 マツダ 3(アクセラ)2.0 SKYACTIV-G 素晴らしい新型ハッチバック

公開 : 2019.01.28 21:47  更新 : 2019.01.31 16:26

印象的な動力性能

大型ハッチバックではないものの、キャビンスペースはクラストップの広さを誇るが、後席に180cm級の大人が座ると、傾斜したルーフの影響から頭上に余裕はなく、ハイバック式チャイルドシートの場合、その取付けには苦労するだろう。同じく、トランクスペースも若干犠牲となっており、その容量は295ℓとなる。

スタイリッシュなエクステリアデザインと高級感を感じさせるインテリア同様、新型3はまるで大型モデルになったかのような感じを抱かせる。そのカギはより強固になった新プラットフォームであり、ホイールベースが延長されるとともに、フロント/リアのトレッドとも拡大している。

フロントとリアのサスペンションには、それぞれマクファーソンストラットとトーションビームが採用されており、ラック&ピニオン式のステアリングとの見事な調和を見せる。

岩山に囲まれたロスアンゼルスの西に拡がる荒れた路面の試乗ルートで、新型3は印象的な走りを見せてくれたが、郊外を抜け道がコンクリート舗装のハイウェイになっても、抑えたロードノイズとスムースな乗り心地の印象は変わらなかった。

エンジェルス国立森林公園まで足を延ばしてみたが、このクルマの安定性とステアリングのレスポンス、さらにはハンドリングを犠牲にすることなく実現したそのしなやかな乗り心地は、より強い印象を残してくれた。

マツダのエンジニアたちはさまざまなタイヤを試した結果、最終的に衝撃吸収に優れたサイドウォールの軟らかいタイヤを選択し、それから、ドライバーの入力に正確な反応を返すべくサスペンションブッシュのチューニングを行っている。

柔らかなタイヤを選んだことのメリットは大きく、角の取れた乗り心地だけでなく、コーナリングやブレーキング時の優れた路面コンタクトをも実現している。

クラッチとアクセル、さらにギアシフトの動きも見事に調和しており、ステアリングのフィールとブレーキの踏み始めの感触には改善の余地があるものの、そうした指摘は重箱の隅をつつくようなものだろう。

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