新型 ボルボS60 T5 Rデザインに試乗 秀でた内装とルックス 価格帯のベスト

公開 : 2019.05.08 10:10  更新 : 2019.05.20 17:23

常に穏やかで感じの良い相棒

車内のコーディネートは良いし、機能面で不満に感じることもない。少なくとも操作に対するレスポンスも素早く、レーンキープ・アシストをオフにすると、次回スタートした時も設定を記憶しておいてくれる。ただし、物理的なボタンをなくすという名目で、モニターで操作できる項目が増やされているが、少し機能が集約され過ぎていると感じる。

ラゲッジスペースも十分な容量がある。身長の高いドライバーが座ったポジションでも、後部座席には同等の身長の大人が問題なく座れる空間が確保できる。

アダプティブ・ダンパーとドライビングモードの選択も可能で、センターコンソールにはそれぞれ独立したボタンが備わっている。変更してもさほど大きな変化はなく、次の車検までいじらないドライバーもいそうだ。ドライビングモードに関わりなく、燃費は10.6km/ℓくらいは走るし、常に穏やかで感じの良い相棒に徹する。しっかり煮詰められ、洗練され、明快な仕上がりを得ている。

ボルボの最新の4気筒ユニットの場合、組み合わせによっては改善の余地が残っている場合もある。しかし、S60との相性はかなりイイ。エンジンは静かに滑らかに回転し、接続される8速ATもスムーズで、予測的に動作する変速タイミングも評価できる。

ただし、赤信号などでクルマを停止させる時の振る舞いはどうだろう。止まる数メートル手前でエンジンが自動的にストップしてしまうから、振動もなくするりと優雅に静止させることが難しいのだ。リラックスさせてくれるようなクルマの雰囲気に、似つかわしくない所作だと思う。

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