シルバーストン再生 F1イギリスGPは新舗装で 去年の轍は踏まず

公開 : 2019.07.14 19:50

16日間の戦い 幸運を祈る

全長5.89kmのグランプリサーキットを再舗装するための3週間という工期は十分なものだと考えられていた。「かなりの余裕を見込んだつもりでした」と、バインは言うが、「すべての日数を使い切ることになりました」と、プリングルは話している。

雨でも古い舗装の撤去は可能だったが、それは昼夜問わずの作業となった。彼ら以上の人材を集めることなど不可能だっただろう。

「ターマック社では英国中を探し回って、最高のメンバーをひとりずつ集めたのです」と、プリングルは言う。「『最高の15人』です」

一旦天候が回復すると、3台の舗装マシンが一団となって、サーキットの全幅15mに、継ぎ目なく舗装を行っていった。「非常に滑らかな路面です」と、プリングルは強調する。


「ターマック社では、英国でもっとも厳しい基準で施工された最高のパフォーマンスを誇るアスファルト舗装だと言っています。通常は最高レベルだとされている滑走路よりも高い精度を達成しています。誤差は1ポンド硬貨の厚みの半分以下です・・・」

16日間というのが、古い路面の撤去から最終舗装までにかかった日数だ。バインは12日間で終えられると考えていたようだが、状況を考えれば、この日数で完了したことも驚くべき成果だろう。

十分な養生期間が確保できていると主張するプリングルは、この作業を担当したスタッフに畏敬の念を隠さない。「天候は最悪で、夜を徹して古い舗装を撤去してくれました」と、彼は言う。

「路面を撤去するマシンには、運転席や、悪天候からオペレータを守るものなどありませんでした。スタッフは、完全に雨ざらしの状態で作業を行わなければならなかったのです」

その成果は、金曜の朝、F1マシンが最初の練習走行に出るまでは分からない。そして、今年の8月25日、MotoGPのライダーたちが帰ってくるのを待つ必要もあるだろう。幸運を祈ろう。

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