試乗 メルセデス・ベンツBクラス新型 サイズ/パッケージ/日本価格を評価

公開 : 2019.07.29 20:10  更新 : 2019.07.29 20:23

どんな感じ?

試乗 スペックに出ない味

20.4kg-mの最大トルクはNAで言えば2ℓ相当。ただし、発生回転数が1460〜4000rpmと幅広いのが、実用動力性能を重視したダウンサイジングターボらしい。このパワートレインの使い勝手のよさはスペックに表れた部分だけでない。むしろスペック以外にこそ優秀性がある。

アクセルペダル操作と加減速の感覚が市街地から高速、登降坂等の状況の変化で大きく変わらない。得手不得手の少ないドライバビリティとでもいうか、ペダルストロークの浅深に関わらず踏み込み量に応じた反応を示した。変速回転数も大きく変動しない。軽い踏み込みでも力強くともならず、回す程に伸びやかにともならず、些か盛り上がりに欠く特性でもあるのだが、自然体で運転できる馴染みのよさが長所である。

ミッションは7速DCT。小気味よい変速感覚はカジュアルなBクラスのイメージにも似合いである。もちろん、上級クラスで標準化されていることからも分かるように極低速での加減速や変速の滑らかさではトルコン/遊星ギア式のATには及ばない。小気味よさやメリハリの裏返しでもあるのだが、スポーティなドライブフィールを好むドライバーとはトルコンATよりも相性がいいだろう。

巡航回転数は1500〜2000rpm。現代の乗用車では標準的な設定である。エコモードで走らせていても巡航ギアを無理に維持するような制御ではなく、ダウンサイジングターボとしては比較的早いタイミングでダウンシフトを行う。巡航ギアのままぐいぐい引っ張るような力感はないが、リズム感よろしくストレスのない加速感覚である。

なお、コンフォートモードでは加速度の変化を抑制するためダウンシフトタイミングが早まり、スポーツモードではペダルストロークに対する加減即反応を鋭くすると共にエンブレや瞬発力を高めるべく巡航ギアを1段下げて常用回転域を高めていた。

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