【スーパーカー超王が斬る】昨年はミドルクラスSUV販売台数首位!メルセデス・ベンツGLCの新エントリーモデル『コア』に乗る

公開 : 2025.05.21 11:45

昨年ミドルクラスSUVとして販売台数で首位を獲得したメルセデス・ベンツGLCに、新たにエントリーモデル『Core(コア)』が加わりました。スーパーカー超王こと、山崎元裕が試乗します。

コア・バリューはそのままにコスパの高さを狙う

2016年2月に日本市場へ導入されて以来、その扱いやすいボディサイズと機能性で高い人気を博してきた『メルセデス・ベンツGLCクラス』。

2020、2021年にはメルセデス・ベンツにおけるベストセラーSUVとなり、また昨2024年にはミドルクラスSUVとして販売台数で首位を獲得したこのGLCのラインナップに、新たにエントリーモデルとなる『Core(コア)』が加わった。

メルセデス・ベンツGLCのラインナップに、新たにエントリーモデルとなる『Core(コア)』が追加。
メルセデス・ベンツGLCのラインナップに、新たにエントリーモデルとなる『Core(コア)』が追加。    平井大介

コアはGLC 220d 4マチックの標準ボディ、そしてよりスポーティーなクーペボディの両方に新設定。これまでカスタマーから高い評価を得てきた、最先端のインフォテインメントシステムなどの装備やパワーユニットの構成、すなわちコア・バリューはそのままに、装備の簡素化によってコストパフォーマンスの高さを狙ったモデル。

オプションには75万9000円のAMGラインパッケージや23万3000円のパノラミックスライディングルーフなどが設定されているのみで、前者では20インチ径のアルミホイールや、2色が用意されるシートカラーの選択も可能になる。ボディカラーはポーラーホワイト、オブシディアンブラック、ハイテックシルバーの3色で、ソリッドのポーラーホワイトのみが無償で提供される。

実にスムーズな発進&中間加速

日本仕様のGLCには、その人気を背景に4タイプものパワーユニットが設定されている。最もハイパワーなものは、『メルセデスAMG GLC 63 S Eパフォーマンス』に搭載されるPHEVシステムを組み合わせたユニットだが、とはいえ63という称号から想像するV型8気筒ではなく、核となるエンジンは2Lの直列4気筒ターボだ。

一方、今回の試乗車である『GLC 220d 4マチック・コア』に搭載されるのは、最高出力が197ps、最大トルクは440Nmというスペックの2L直列4気筒ディーゼルターボ。ISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)を組み合わせ、高出力化と同時に燃費改善に貢献する。

今回の試乗車『GLC 220d 4マチック・コア』は、2L直列4気筒ディーゼルターボを搭載する。
今回の試乗車『GLC 220d 4マチック・コア』は、2L直列4気筒ディーゼルターボを搭載する。    平井大介

実際にその加速を体験してみても、試乗車が2000kgもの車重を持つモデルであるという印象は薄く、低速域から十分なトルクを発揮するディーゼルエンジンの特性とも相まって、実にスムーズな発進、中間加速を楽しむことができた。

組み合わされる9速ATも、その制御はとても自然だ。シフトアップのタイミングはやや早く感じられることもあるが、センターコンソール上のドライブモードでスポーツを選択すれば、これぞメルセデス・ベンツのSUVといった卓越した剛性感に守られた走りが楽しめる。

記事に関わった人々

  • 執筆

    山崎元裕

    Motohiro Yamazaki

    1963年生まれ。青山学院大学卒。自動車雑誌編集部を経て、モータージャーナリストとして独立。「スーパーカー大王」の異名を持つ。フツーのモータージャーナリストとして試乗記事を多く自動車雑誌、自動車ウェブ媒体に寄稿する。特にスーパーカーに関する記事は得意。
  • 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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