【インタビュー】アウディEV「eトロン GT」  デザイン責任者が語る 製品版の発表、2020年

公開 : 2020.01.22 18:50

アウディがEV攻勢を続けています。2020年にeトロンGTをはじめとするRSの電動化モデルを4モデル発表するほか、モデルラインナップを追加する予定のようです。革新的なデザインにするため、グリルとグリル周辺を反転させたとアウディは言っています。

EVのスタイリング

text:Mark Tisshaw(マーク・ティショー)

アウディは2020年に向けてスケジュールに追われており、RSの電動化モデルを4モデル投入するほか、同ブランドのラインナップに新たに主流となるモデルをいくつか追加する予定だ。

AUTOCARは、エクステリア・デザイン部門を率いるアンドレアス・ミントに、EV、コンセプト、アウディの将来について質問した。

eトロンGTコンセプト
eトロンGTコンセプト

ーーEVのハイパフォーマンス・モデルがたくさん登場しています。これはアウディにとって魅力的なのでしょうか?

「eトロンGTはハイパフォーマンス・モデルの電動化における第一歩です。今後、ハイパフォーマンス・モデルは電動化されていくことが想像できます。電動化することで、ハイパフォーマンス・モデルの未来に大きな可能性が出てきます」

「現時点では、バッテリーのエネルギーは限られているため、高い動力性能を発揮するためには技術を進化させる必要があります」

ーーEVのスタイリングをどのようにデザインしていますか?

「外観を作る上で、大きな決断をしました」

「EVは冷却する必要がなく、フロントグリルも必要ないというのは真実ではありません。このレベルの性能のバッテリーとモーターには、冷却が必要です」

「EVには、短いボンネットと長いAピラーが必要だというのも事実ではありません。ダッシュボードが大きくなり、フロントガラスの大きさから車内が熱くなります。EVのエネルギーマネジメントは非常に低いので、熱を逃がすことはできません」

「そのため、ランドローバーディフェンダーは電動化するのに適したデザインです」

進歩的、革新的なデザイン

ーーどのような見た目になったのでしょうか?

「わたしたちは、確信を持ってグリルとグリルの周りを反転させました。グリルはほとんどが塞がれ、黒ではなくなりました。グリル内部のボリュームは、バッテリーに有利に働き、周囲は黒で囲まれています」

AI:トレイル
AI:トレイル

「黒いということは、そこにセンサーを隠すことができるということです。センサーを隠すのは簡単ではなく、これは非常に賢い方法です」

「また、このフロントグリルのおかげで、100m先からでもアウディと認識することができます」

ーーアウディは2019年の最も革新的なコンセプトの一つをAI:トレイルで実現しました。このようなコンセプトを作り続けますか?

「わたしたちは進歩的でありたいのです。AI:トレイルはとても未来的で、好き嫌いがはっきり分かれました」

「わたしたちは、未来に向かって違う考え方で何ができるかを示したかったのです。4輪のヘリコプターのようなもので、4輪駆動で大地を突進するのではなく何かを森の中に忍び込ませるようなものです。普通はとらないやり方です」

「オフロード車は、EVに最適です、ギアボックスがなく、常に低トルクだからです」

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