【求められるもう少しの余裕】アウディA6アバント 40 TDI(最終回)長期テスト

公開 : 2020.02.29 08:50

ドイツ御三家、Eクラスと5シリーズに並ぶ存在のA6。幅広い訴求力が求められる、クラスベストのエグゼクティブ・モデルといえるでしょうか。長期テストを通じて最新アウディA6を分析してきましたが、今回で最終回となります。

もくじ

積算 9052km プレミアムとしての余裕
4ドアサルーンからアバントへ
楽しみに感じたクルマでの通勤や旅行
慣れなかったエンジンの一呼吸
セカンドオピニオン
テストデータ

積算 9052km プレミアムとしての余裕

text:Damien Smith(ダミアン・スミス)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
丁度いい余裕。アウディA6のようなクルマで重要なポイントだと思う。

長期テストで乗る前から、アウディA6が良いクルマなことはわかっていた。内外ともに洗練された仕上がり。滑らかで快適なドライビング体験。ふんだんに搭載された安全技術。優れた燃費性能。

アウディA6アバント 40 TDI スポーツ Sトロニック(英国仕様)
アウディA6アバント 40 TDI スポーツ Sトロニック(英国仕様)

素晴らしいデキだ。一方で、ドイツご三家のプレミアムブランドとしての期待値に応えるには、細かな部分も重要となってくる。特にA6クラスの価格となれば、傑出した仕上がりすら求められてくる。

その達成は、アウディのポジションを考えると少々難しい課題なのかもしれない。アウディA4は、一般的な市場の中型のファミリーカーとして、共通の基準がある。A5は、それのスポーティ版。

さらに上のアウディA8は、ドライバーかリアシートに座るかは関係なく、リムジンとしての優れた体験が求められる。その中間にあるA6は、そのどちらも満たす必要がある。

幅広いアピール力は、ブランドのDNAが表れる部分でもある。家族に優しく、贅沢な雰囲気を味わえ、高いパフォーマンスも必要。BMWやメルセデス・ベンツのライバルに感じられる余裕が、アウディにも感じ取れるのか。長期テストで気にしてきた部分だった。

今回は、4ドアのサルーンとステーションワゴンのアバントを乗り継いできた。初めに前半で乗っていた、わずかに力強く魅力でも上だった、クワトロのサルーンを振り返ろう。

4ドアサルーンからアバントへ

選ばれたのはトップグレードの50 TDIで、すでに安くはない4万9270ポンド(704万円)の車両価格に、2万ポンド(286万円)以上の沢山のオプションが追加されていた。

デイトナグレーと呼ばれるボディカラーのA6は、2トーンのV型5スポーク・アルミホイールで見た目もスマート。車内はスター・ウォーズの宇宙船のような雰囲気があった。

アウディA6 50 TDI クワトロ(英国仕様)
アウディA6 50 TDI クワトロ(英国仕様)

磨き込まれた金属パーツと対象的な、ダークトーンのラグジュアリーな雰囲気。夜間に灯される車内の照明は、宇宙感を一層高めていた。

130kmほどある通勤距離も、3.0LのV6ディーゼルエンジンとオプションのエアサスペンションで快適に感じられた。4輪操舵は、実際の交通環境での走りを支えてくれる機能だった。

その後、残り半分の期間はアバントに乗り換えた。氷河のように輝く白いボディは、サルーンと変わらぬ美しさ。筆者の場合、大柄なSUVよりステーションワゴンの方が好みだ。

グレードやスペックはサルーンより下の40 TDI。インテリアの素材は若干質素になるが、それでも余裕を感じられる雰囲気が残る。ダッシュボード中央の大きなタッチモニターは、同一のものだった。

50のサルーンではガラス張りのタッチボタンだった部分は、物理的なボタンに置き換わっている。でも、AUTOCARでは良く話題になるが、押す位置や反応がわかりやすい従来のボタンの方が、筆者も良いと思う。

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