【国内試乗】最上級のレンジローバーにPHEV、アリ? オートバイオグラフィーP400eに試乗

公開 : 2020.04.17 11:20  更新 : 2021.10.11 14:50

デメリットはなし ではメリットは?

システム総計404ps、最大トルクはディーゼルやV8ス-パーチャージドを凌ぐ65.3kg-m。

それでもフル加速させるとさすがに車重が足を引っ張る感じがした。

オートバイオグラフィーP400eの後部座席。価格はオプション抜きで1831万円。これはディーゼルより41万円高く、V8モデルより152万円安い。
オートバイオグラフィーP400eの後部座席。価格はオプション抜きで1831万円。これはディーゼルより41万円高く、V8モデルより152万円安い。

だが、例えばわたしがこのクルマのオーナーだとしたら、燃費に響くのでフル加速なんて全くしないはずだ。

そうそう、燃費が知りたくてカタログを見てみると、ディーゼルとV8はJC08、ハイブリッドはWLTCという直接比較不可!状態だった。

とはいえP400eのWLTC数値は8.8km/Lなので、レンジローバーの重厚感を考えればこれは上々と言えるだろう。

ちなみに今回試乗した2Lハイブリッド搭載オートバイオグラフィーの価格はオプション抜きで1831万円。これはディーゼルより41万円高く、V8モデルより152万円安い。

つまりこのクラスのクルマを買う人にとっては大した差がないのである。

とはいえ恐らく、下取り価格では1位ディーゼル、僅差の2位がハイブリッド……のような気がする。いやいや、レンジローバーを買うようなオーナーが下取りなんてそんなセコいことは考えない?

ともあれ個人的にはデメリットはほぼなく、燃費や静粛性というメリットがあるハイブリッドがベスト・レンジローバーだと感じた。

来年デビューする新型に飛びつくよりも、熟成なったシャシーに賢い4気筒ハイブリッドを組み合わせたP400eのほうが、分別をわきまえた英国紳士的な薫りも漂う(?)。

今レンジを買うならP400eがダントツお薦めである。

レンジローバー・オートバイオグラフィーP400eのスペック

価格:1831万円
全長:5005mm
全幅:1985mm
全高:1865mm
最高速度:220km/h
0-100km/h加速:6.8秒
燃費:8.8km/L
CO2排出量:−
車両重量:2640kg
パワートレイン:直列4気筒1995ccターボ+モーター
使用燃料:ガソリン
合計出力:404ps
合計トルク:65.3kg-m
最高出力(エンジン):300ps/5500-5900rpm
最大トルク(エンジン):40.8kg-m/2000-4500rpm
最高出力(モーター):142ps
最大トルク(モーター):28.1kg-m
ギアボックス:8速デュアルクラッチ・オートマティック

レンジローバー・オートバイオグラフィーP400eの充電ポート。
レンジローバー・オートバイオグラフィーP400eの充電ポート。

記事に関わった人々

  • 吉田拓生

    Takuo Yoshida

    1972年生まれ。編集部員を経てモータリングライターとして独立。新旧あらゆるクルマの評価が得意。MGBとMGミジェット(レーシング)が趣味車。BMW 318iコンパクト(E46)/メルセデスBクラスがアシグルマ。森に棲み、畑を耕し蜜蜂の世話をし、薪を割るカントリーライフの実践者でもあるため、農道のポルシェ(スバル・サンバー・トラック)を溺愛。
  • 神村聖

    Satoshi Kamimura

    1967年生まれ。大阪写真専門学校卒業後、都内のスタジオや個人写真事務所のアシスタントを経て、1994年に独立してフリーランスに。以後、自動車専門誌を中心に活躍中。走るのが大好きで、愛車はトヨタMR2(SW20)/スバル・レヴォーグ2.0GT。趣味はスノーボードと全国のお城を巡る旅をしている。

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