1992年式『レンジローバーV8』の修理費は年間たったの100ポンド 7台所有の愛好家、イベントでも活躍

公開 : 2026.06.15 17:05

1990年代のレンジローバーといえば、修理に手間がかかる印象があるかもしれません。しかし、英国在住のマイク・ハーストさんが所有する1992年式V8モデルでは、意外にもコストはかからない様子。イベントでも使用しています。

20年前に偶然出会った男性から購入

英国在住のマイク・ハーストさんは、自身の1992年式『レンジローバー3.5 V8ヴォーグSE』(アーデンズ・グリーン)のフロントガラスに貼られたチェルシー&ケンジントンの駐車許可証を指さしながら、「これぞ正真正銘のチェルシー・トラクターですよ」と言う。

チェルシー・トラクターとは、高級住宅街(チェルシーなど)で見かける大型SUVを揶揄する英国のスラングだ。お金持ちが街中で乗る、取り回しや燃費の悪いクルマを農業用トラクターやトラックに例えた皮肉である。

マイク・ハーストさんのレンジローバー3.5 V8ヴォーグSE
マイク・ハーストさんのレンジローバー3.5 V8ヴォーグSE    AUTOCAR

ただし、このレンジローバーに貼られた駐車許可証はマイクさんのものではない。19年前、信じられないことに道端で出会った男性からこのクルマを購入したときには、すでに貼られていたのだ。

マイクさんは当時のことをこう振り返る。

「彼(前オーナー)は『どこからか異音がして気に入らない』と言っていました。試しに近所を一周走ってみたら、ショックアブソーバーを交換するだけで済みそうだったので、『それなら何とかなる』と思ったんです。車両代として1350ポンド(約29万円)を支払いました。お買い得でしたが、主に錆の処理に2000ポンド(約43万円)以上費やしてしまいました」

高速道路でエンジンが故障したことも

とはいえ、約20年で2000ポンドなら悪くない金額だ。年間およそ100ポンド(約2万1000円)で済む計算になる。直近の出費は新しいラジエーター(中国製、185ポンド=約4万円)と、エンジンを降ろす必要のある深刻な修理だった。

「M25高速道路で故障したんです」とマイクさんは説明する。「エンジンの後ろにあるコアプラグのせいだろうと疑っていました。親しい友人にエンジンを降ろしてもらったところ、原因はウォーターパイプの水漏れだったことが判明したんです! そのとき、バルクヘッドとシャシーの接合部がひどく腐食しているのも見つかったので、それも直しました」

マイク・ハーストさんのレンジローバー3.5 V8ヴォーグSE
マイク・ハーストさんのレンジローバー3.5 V8ヴォーグSE    AUTOCAR

「この修理は別として、わたしにとってこうした初期のレンジローバーの魅力は、あまり信頼性が高くない(34年経った個体なので電気系統の問題などがある)ものの、比較的簡単に直せるところです」

「新品も中古部品も安くて豊富にありますしね。例えば、ヘッドライトはたったの20ポンド(約4300円)ですよ。一度ホイールを交換する必要がありましたが、意外と簡単に見つかりました。ただ、わたしが探し出したのは、少し色合いの違う緑色のものでした」

「ですが、パワーウィンドウのスイッチについては、自作のスイッチブロックに交換せざるを得ませんでしたね」

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジョン・エバンス

    John Evans

    役職:特派員
    フリーランスのジャーナリストで、AUTOCAR英国編集部の元スタッフ。姉妹誌『What Car?』誌の副編集長や『Practical Caravan誌』の編集長なども歴任した。元自動車ディーラーの営業マンという経験を活かし、新車・中古車市場や消費者問題について幅広く取り扱っている。近年は、これらのニュースや特集記事に加え、アイスクリーム・ワゴンのDIY方法から放置車両の探索まで、さまざまな記事を寄稿している。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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