【国内試乗】最上級のレンジローバーにPHEV、アリ? オートバイオグラフィーP400eに試乗

公開 : 2020.04.17 11:20  更新 : 2021.10.11 14:50

レンジローバーに、直列4気筒ターボとモーターのプラグインハイブリッドはアリなのか? ラグジュアリーカーにエコを思い起こさせるパワートレインがちょっと不思議? 乗れば良さがわかりました。P400eに試乗。

意外性を含んだPHEVレンジが登場

photo:Satoshi Kamimura(神村 聖)

最近レンジローバーのことをチェックしていなかった、という人が現行のラインナップを見てみると、興味深いに違いない。

VOGUE(ヴォーグ)やオートバイオグラフィー、そしてSV系といったグレード分けや2種類のホイールベースなどはこれまでと同じだが、MY2020のレンジはパワートレインに変化があった。

レンジローバー・オートバイオグラフィーP400e。2L直4のPHEVを組み合わせる。
レンジローバー・オートバイオグラフィーP400e。2L直4のPHEVを組み合わせる。

ガソリンのV6スーパーチャージドが終了したので、5L V8スーパーチャージドと3L V6ディーゼル・ターボ、そしてエントリーグレードである2L直4ターボ+モーターのハイブリッドの3本立てとなっているのだ。

ちなみにジャガーランドローバーの最新ユニットとして注目を浴びているインジニウム直6マイルドハイブリッドはMY2020のレンジローバー・スポーツには搭載されているが、レンジローバーはまだという状況だ。

今回の主役は、意外性を含んだ2L直4のPHEVである。試乗車はレンジローバー・オートバイオグラフィーなので、「エントリー〜」という表現は失礼(?)。

ともあれ最も気になるレンジであることは間違いないだろう。

正式にはレンジローバー・オートバイオグラフィーPHEV P400e。末尾の数字が404psというハイブリッドのシステム最高出力か、400Nm(40.8kg-m)のエンジン最大トルクに由来していることは容易に想像がつくだろう。

ではさっそくレンジローバー史上初のガソリン4気筒モデル(ディーゼル4発は初代にあった)のレンジローバーをドライブしてみよう。

レンジローバーの肝、エンジンに非ず?

以前、ジャガーの旗艦であるXJにインジニウム4気筒が搭載されたモデルがあった。肩透かしを食らうほどハナ先が軽く、新鮮なドライバビリティを示してくれた。

とはいえわりと早くライン落ちしたので、市場の評価は芳しくなかったのだろう。XJの4気筒ノンハイブリッドはV8モデルと比べ90kgほど軽くなっていた。

レンジローバー・オートバイオグラフィーP400eの後ろ姿。P400eはV8搭載のレンジより70kg重くなっているというところが興味深いと筆者。
レンジローバー・オートバイオグラフィーP400eの後ろ姿。P400eはV8搭載のレンジより70kg重くなっているというところが興味深いと筆者。

だが今回は直4ハイブリッドなのでV8搭載のレンジより70kg重くなっているというところが興味深い。

ハイブリッドとはいえ威厳たっぷりのボディと重厚な内装は「エンジンを問わず」である。スタートボタンを押すとXJの時は少しチープな音が響いたが、ハイブリッドの始動、発進にはそれがない。

スゥーっと静かに力強く滑りだす感触は、史上最も上品なレンジローバーともいえる。そこから4気筒ターボが加担する様子も実にシームレスで好印象。

とはいえプリウスが世に出てもう20年以上経つのだからシームレスは当たり前か。

一般道を走っていて感じるのは、ちょっとした鼻先の軽さだが、それはこちらが「4気筒こそ今回の試乗のキモ」と強く意識しているからに違いない。

何の説明も受けずに乗ったら、これまでのガソリンV6スーパーチャージドが少ししっとりした? くらいにしか感じないかもしれない。

スポーツカーやエンジンを売りにしているブランドならいざ知らず、レンジはエンジンが何であれレンジなのだと思い知らされた。これはアリだ。

記事に関わった人々

  • 吉田拓生

    Takuo Yoshida

    1972年生まれ。編集部員を経てモータリングライターとして独立。新旧あらゆるクルマの評価が得意。MGBとMGミジェット(レーシング)が趣味車。BMW 318iコンパクト(E46)/メルセデスBクラスがアシグルマ。森に棲み、畑を耕し蜜蜂の世話をし、薪を割るカントリーライフの実践者でもあるため、農道のポルシェ(スバル・サンバー・トラック)を溺愛。
  • 神村聖

    Satoshi Kamimura

    1967年生まれ。大阪写真専門学校卒業後、都内のスタジオや個人写真事務所のアシスタントを経て、1994年に独立してフリーランスに。以後、自動車専門誌を中心に活躍中。走るのが大好きで、愛車はトヨタMR2(SW20)/スバル・レヴォーグ2.0GT。趣味はスノーボードと全国のお城を巡る旅をしている。

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