【安価にフォールディング・ルーフを楽しむ】プジョー308CC 英国版中古車ガイド

公開 : 2020.05.12 10:20

フォールディング・ハードトップを持つプジョー308CCは、季節を問わない利便性を叶えてくれます。熱狂的なクルマ好きには響かなくても、2+2の利便性とオープンとの楽しさが、安価に手に入る点は魅力といえるでしょう。

もくじ

落ち着いた乗り心地に充実の装備
オープンの楽しさと2+2クーペの利便性
不具合を起こしやすいポイント
専門家の意見を聞いてみる
知っておくべきこと
いくら払うべき?
英国で掘り出し物を発見

落ち着いた乗り心地に充実の装備

text:John Evans(ジョン・エバンス)
translation:KENJI Nakajima(中嶋健治)

 
熱狂的な走り好きが、プジョー308CCに強く惹かれることはないだろう。欧州仕様にはRCZクーペにも搭載された、1.6Lガソリンの200ps版を採用するグレードも存在していた。こちらのパワーには惹かれるかもしれないが。

このGT THP200は、1500kgのCCに活発なスタートダッシュを与えている。反面、車内は自宅にいるかのように穏やか。低速中心の市街地は安楽に、高速道路も苦労知らずに、クーペ・カブリオレは道を進む。

プジョー308CC(英国仕様)
プジョー308CC(英国仕様)

欧州でも200ps版の存在は珍しい。2011年のAUTOCARで試乗するまで、本当に存在するのか疑ったほど。落ち着いた乗り心地と、レザーインテリアをはじめとする充実した装備には、高い評価を得ている。

安っぽい振動音が立たない車内も、好印象だった。ルーフを開いても、想像以上に落ち着きが保たれていた。

2011年に308はフェイスリフトを受け、508を思わせるシャープなノーズと、デイタイムライトを獲得した。新車時の価格はやや高く、2万5845ポンド(348万円)。もちろん、現在の中古車価格は比べ物にならないほど安い。

200psのGT THP200は除外して、英国市場での308CCの中古車価格は1500ポンド(20万円)から始まっている。2009年式の1.6Lモデルで、121psと152psを発揮するモデルが選べる。

走行距離は16万kmを少し切る程度。金属製の2ピース・ハードトップが生む快適性と安全性に、2+2の実用性を兼ね備えている。悪くはない値段だと思う。

ただし、152psを発揮する1.6THPの信頼性には注意が必要。選ぶなら、2010年登場の、156ps版1.6THPの方が良いだろう。

オープンの楽しさと2+2クーペの利便性

定番の条件だが、308CCでも整備記録がしっかり残っているクルマを選ぶべき。特に1.6Lのガソリンエンジン版の場合、エンジンの調子を保つためにも定期的なオイル交換は不可欠。整備簿だけでなく、明細なども確認できれば、一層安心だ。

取材で聞いた限り、技術的な知識を持つ人はディーゼルエンジンの方が良いと話していた。日本には未導入ではあるが。

プジョー308CC(英国仕様)
プジョー308CC(英国仕様)

欧州では1.6Lと2.0Lのディーゼルが選べた。163psを発揮する2.0HDiが登場したのは、2011年のフェイスリフト後。34.6kg-mという太いトルクが嬉しい。レスポンスが良いとはいえないが、2000rpmまで回さずとも、気取った308CCを不満なく運転できる。

トランスミッションはMTよりATの方が良い。クルマの雰囲気らしく、スムーズに変速を済ませてくれる。扱いやすい洗練されたCCを、一層引き立ててくれる。

フォールディング・ハードトップを、電動でトランクリッドへ折り畳むのに必要な時間は20秒。最大10km/hまでのスピードでなら開閉できる。購入するなら、予め動作は確認したい。

開閉時は、先にサイドウインドウがわずかに下る。車内のスイッチからだけでなく、キーのスイッチからもリモートで操作できる。リアウィンドウや、荷室のデバイダーなどの状態も確かめてておく。

運が良ければ、オプションだったウインド・ディフレクターが付いている。人のまばらな春の道を走るのなら、安い308CCでも充分に気持ちがイイ。