【民主主義より専制主義?】元F1世界の独裁者 バーニー・エクレストンにインタビュー 前編

公開 : 2020.06.13 07:20

人生最高の決断 お金のためではなく

AC:ひとびとよりもはるかに多くのチャンスを得ることが出来たのは何故だと思いますか?

BE:決断の速さです。そして、結果的に判断が間違っていたと思えば、直ちに修正してきました。

F1はふたたび熱い戦いとモンスターマシンの時代に戻るべきだとバーニーは考えている。
F1はふたたび熱い戦いとモンスターマシンの時代に戻るべきだとバーニーは考えている。

AC:人生最高の決断とは何でしょう?

BE:悪い決断よりもはるかに多くの良い決断をしてきたと思いたいですね。もしどうしてもひとつ選べと言われれば、放送局がスケジュールを組みやすいよう決勝レースのスタート時間を日曜日の同じ時間にしたことです。非常に画期的でしたが思い切りが必要でした。それでも、われわれは決断したのであり、その結果、F1は大きく変わることになりました。

エクレストンは現実的なビジネスマンである一方、生粋のレースファンでもある。

若いころには高いレベルのレースにも参戦しており、レーサーとしてのキャリアを諦めると、自動車販売で最初の成功を掴んでいる。

その後、ドライバーのマネージャーとしてレース界に復帰すると、チームオーナーになっているが、その富と影響力が飛躍的に増大したのは、F1の運営権と特にテレビの放映権を手に入れてからだ。

AC:すべてはお金のためだったのでしょうか?

BE:違います。決してお金が目的ではありません。

番外編:バーニーに訊く その1

グリッドガールの廃止

グリッドガールはサーキットの華でした。まさにF1に必要な華やかさです。スポンサーもチームも満足していました。彼女たちにとっても素晴らしいキャリアとなってきましたが、それが奪われてしまったのです。

女性を白物家電と例えたとされる発言について

確かにそう発言しています。当時もいまも後悔していません。単なるジョークだったのです。それでも、ひとびとはそうは思わなかったようなので、いまさらわたしに出来ることは何もありません。

ヒトラー礼賛

F1界のスターであれば、プーチンのような世界のリーダーにも話を聞いてもらえる。
F1界のスターであれば、プーチンのような世界のリーダーにも話を聞いてもらえる。

誤解です。彼を尊敬しているなどとは言ってはいません。それでも、1930年代に彼が政権を奪取すると多くを成し遂げたことは事実であり、それは病院や鉄道など大きな影響をもたらしています。ですが、その後彼が行ったことは明らかに狂気であり間違っていました。

ドナルド・トランプ

素晴らしい大統領だと思います。彼にはアイデアがありそれを実行しています。

ウラジーミル・プーチン

彼のことはよく知っています。難しい人物だというまったく相応しくない評価を与えられていますが、実際の彼は付き合いやすい真っ直ぐな人物です。

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