【詳細データテスト】ランボルギーニ・ウラカン 発進加速以外はRWDに軍配 日常遣いも苦痛なし

公開 : 2020.05.31 10:20

珠玉のエンジンと後輪駆動を組み合わせたウラカンの新機種は、ランボルギーニの最廉価モデルでもあります。しかし走りは、4WDモデル以上にエキサイティング。可変ダンパーとスポーツシートを追加すれば文句なしです。

はじめに

ランボルギーニの最新スーパーカーを、よりエキサイティングに仕立てる方法のうちでも、妥当と思われるものは多くない。そのひとつとして挙げられるのが、フロントのドライブシャフトを取り去ることだ。それを実施したのが、今回のテスト対象である。

ウラカンRWDの名は、もちろんリアホイールドライブ、すなわち後輪駆動を意味するもの。イタリアンスポーツカーといえば、母国語を用いてエキゾティックさを演出するのがプロトコルともいえる。だがランボルギーニはそれを捨て、英語のイニシャルをこのクルマに与えた。

これがイタリア語で命名され、ウラカン・エボ・トラツィオーネ・ポステリオーレだったなら、もっとロマンティックな響きとなったはずだ。ただ、それでは車名が、いささか長すぎるかもしれないが。

とはいえ、どちらであっても先代にあたるモデルほどスイートなネーミングではないだろう。ウラカンRWDのルーツをたどると、2009年登場のガヤルドLP550−2ヴァレンティノ・バルボーニに至る。当時のチーフテストドライバーを称え、彼の名を冠したモデルは、ディアブロ以来の後輪駆動ランボルギーニだ。アウディ傘下となって初、でもある。

後輪駆動版ガヤルドは、通常モデルより非力だが、重量も価格も削られている。このテンプレートは、今回も踏襲された。ウラカン・エボRWDはサンタガータでもっともパワーの低いミドシップマシンで、値付けはもっとも手頃だ。16万4400ポンド(約2302万円)が手頃かどうかは、尺度によるところだが。

そんな新しい闘牛についてわれわれが知りたいことは、突き詰めればひとつだといえる。ポルシェ911がそうであるように、ウラカンもシンプルさを極めたモデルは手に入れるに値するものなのか、それだけだ。

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