【ピカピカのアマゾンは記憶の証】ボルボ・アマゾン123GTと122S 後編

公開 : 2020.07.26 16:50  更新 : 2020.12.08 08:33

父との思い出と常に一緒にあった、ボルボ・アマゾン。デクラン・バークは記憶をカタチにするため、123GTを手にい入れ、丁寧なレストアを施しました。そして偶然にも、父が乗っていた122Sとの再会も果たしたのでした。

もくじ

英国に帰ってきた父のアマゾン122S
クラシック・モーターショーでの再会
レース用チューニングで200psを獲得
父の献身的な姿の記憶が原点
ガレージから出して運転を楽しむ方が良い

英国に帰ってきた父のアマゾン122S

text:Greg Macleman(グレッグ・マクレマン)
photo:Will Williams(ウィル・ウイリアムズ)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
デクラン・バークがアマゾン123GTのレストアを進めるさなか、父の乗っていた122Sが、英国へ戻ってきたという話を耳にする。アマゾンのカークラブ・メンバー、ピーター・ラグから電話をもらった。

122Sはチェシャー州のディーラーが仕入れ、新しいクラブメンバーのロブ・グリーンが買い取った。「父のアマゾンがまだ残っていたことを知り、とても驚きましたよ」

ボルボ・アマゾン122S
ボルボ・アマゾン122S

「もし父のアマゾンが売りに出ていると早くわかっていれば、買っていたでしょう。新オーナーのロブと話をしましたが、クルマの歴史にも興味を持ってくれ、素晴らしい方でした。感謝しています」

「大切に乗ってくれているようです。122Sは何年もカバーを掛けられ、ガレージに眠っていました。実際に走っている姿を見れるなんて、魔法でもかけられたようでした」 デクランは笑う。

「クルマは時間とともに、様々なフェイズを迎えます。再びコンクールを狙うクルマにするつもりはありせん。コンクールが正解だとは思いませんから」 と話すのは、122Sのオーナー、グリーン。

「クルマは、年式を考えれば充分に良い状態です。完璧な仕事ではないかもしれませんが、塗装も新しい状態です」

「1998年から2005年までアメリカにあり、中古車ディーラーのデビッド・ウェルマンが英国へ戻しました。彼が5000kmほど走らせた後、わたしが買ったのは2016年。素晴らしい状態を保っていました。ナットやボルトに、少しサビが見られたくらいです」

クラシック・モーターショーでの再会

グリーンが話を続ける。「新しいフロントガラスに交換してありました。そこから雨漏りしていて、カーペットが湿っていました。カーペットを剥がすとフロアが錆びていたので、フロアパネルの一部を新調し、綺麗にしてあります」

「キャブレターやブレーキは組み直しました。部品の一部は塗装をし直し、ロッカーカバーやミラーは、クロームメッキを再処理してあります。バンパーはオリジナルのままですが、錆を防ぐために内側は防錆塗装をしてあります」

ボルボ・アマゾン123GT/ボルボ・アマゾン122S
ボルボ・アマゾン123GT/ボルボ・アマゾン122S

デクラン・バークが、英国へ帰ってきた父のアマゾン122Sの存在を知る前の、2019年。新オーナーのロブ・グリーンと、アマゾンのカークラブ・メンバー、ピーター・ラグは、ちょっとしたサプライズを考案する。

2019年末のNECクラシック・モーターショーで、122Sとデクランを再会させる計画を思いついた。そこで、ショーでのコンクール目指してボルボを仕上げるよう、ラグはデクランに話を持ちかけた。コンクールのトロフィーを、父のようにトランクへ乗せて帰るチャンスだと。

デクランが当時を回想する「ショーのことを聞いたのは4月でした。エンジンを注文したばかりで、まだレストアは道半ば。ショーの時期が近すぎ、難しいと思いました」

「でもラグは、積極的に出展を勧めてくるんです。理由を聞くと、サプライズがあることを打ち明けてくれました。もちろん、一生に一度の機会だと理解しましたよ」

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