【キャデラックがベースの奇抜なレーサー】 ル・モンスト・ロードスター 前編

公開 : 2020.08.01 07:20  更新 : 2020.12.08 08:32

目標は2016年のル・マン・クラシック

2台ともそのレースが最初で最後となったが、アメリカとフランスの間に、ル・モンストのファンを生み出していた。カニンガム博物館が設立されると、1950年のル・マンを戦った2台キャデラックも、ほかのレーサーとともに展示が決まった。

クライスラー製エンジンを載せたレーシングマシンや、ジャガーマセラティも。ボディはどれも、彼のトレードカラーでもあった、青と白に塗られていた。

キャデラック・ル・モンスト・ロードスター・レプリカ(1950年)
キャデラック・ル・モンスト・ロードスター・レプリカ(1950年)

カニンガムはクラシックカーのコレクターでもあった。2003年に彼が亡くなると、展示車両はマイルス・コリアーへと託された。彼もまた、素晴らしいポルシェのコレクションのオーナーだった。

マイルスの管理になり、カニンガムのクルマは、レブス・インスティチュートと呼ばれる博物館で展示されるようになった。今回ご紹介するレプリカを生み出した、デレク・ドリンクウォーターがレーシング・キャデラックを初めて見た場所だ。

影響を受けたドリンクウォーター夫妻は、ベース車両の2ドア・シリーズ61クーペを探した。時間がかかったが、妻のパットがシアトルで1台を発見。低走行の超レアなキャデラックは、オレゴン州の友人の力を借りつつ、サンフランシスコから船で運んだ。

デレクは2016年のル・マン・クラシックへの参加を申し込んだ。クルマが届く前に。状態の良い4ドアのキャデラックも、スペア車両として準備した。

この続きは後編にて。

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