407馬力のBMW直6で歴代最強 モーガン・スーパースポーツ 400(1) 運転席からの劇場的な眺め 職人技香るコクピット

公開 : 2026.06.04 18:05

BMW由来の直6エンジンを407psへ強化した、モーガン・スーパースポーツ「400」登場。運転席からの劇場的な眺めや、クラシカルな雰囲気が入り交じる運転体験は無二といえます。UK編集部が試乗です。

スープラも積んだBMWの直6は407psへ

英国の伝統ブランド、モーガンの最新モデルとなるスーパースポーツに、400が追加された。その名の通り、最高出力は400馬力オーバー。同社の量産車では歴代最強となり、パワーウエイトレシオは1t当たり349psに達する。

スーパースポーツの進化版という位置付けで、生産数に限定はナシ。英国価格は13万5558ポンド(約2847万円)からと、かなりの金額ではあるが。

モーガン・スーパースポーツ 400(英国仕様)
モーガン・スーパースポーツ 400(英国仕様)

エンジンは、通常のスーパースポーツと同じく、BMW由来の3.0L直列6気筒ターボ。最高出力は339psから407psへ、68psも上昇している。細かいことだが、型式は標準ではB58B30M1型だが、B58B30O1型へ変更されてもいる。

これは、トヨタ・スープラも採用したユニットと基本的に同じ。BMWの関連企業、FEV社の協力を得て、モーガン仕様としてチューニングを受けている。小規模メーカーへのエンジン供給は利益になりにくいはずだが、それを快諾しているのがBMWらしい。

アルミ削り出しのMT風シフトノブ

この増強を受け止めるため、冷却性能も通常のスーパースポーツとは異なる。フロントグリルのデザインが改められ、従来より10%多い空気がラジエターへ導かれるという。

スロットル制御は、モーガン独自のマッピングを採用。排気系では、触媒コンバーターをハイフロー仕様へ置換し、中間のマフラーも削除され、排気ロスを減らしている。

モーガン・スーパースポーツ 400(英国仕様)
モーガン・スーパースポーツ 400(英国仕様)

トランスミッションは、ZF社製の8速オートマティック。定番のペアといえるが、オプションでアルミ削り出しのMT風シフトノブを選べるのがポイント。BMW水準の、耐久性と安全性を満たしたアイテムだとか。

全体的なスタイリングは、通常のスーパースポーツに準じる。ルーフとサイドウインドウは取り外せるが、簡単にできるわけではない。

トラッドでエレガントなコクピット

コクピットは、小ぶりなシートが2脚並んだ、タイトな空間。センターコンソールは幅が狭く、体格が良い大人が並ぶと肘が触れ合うほど。

ドアパネルやダッシュボードの上部、ステアリングホイールは、アルカンターラで仕立てることが可能。握りやすいシフトノブが、違和感なく調和している。

モーガン・スーパースポーツ 400(英国仕様)
モーガン・スーパースポーツ 400(英国仕様)

内装の造形はシンプルだが、トラッドでエレガント。スーパースポーツのために成形された、ボタンや多機能なダイヤルが整然と並ぶ。スマートフォンの充電パッドは、比較的高い位置にあり、目線を少し落とせばグーグルマップを確認できる。

ステアリングコラムには、BMW由来のレバーとパドル。人間工学に配慮されたデザインだと、実感できる。製造品質の精度では、価格が近いポルシェ911に届かないかもしれないが、職人による手仕事を感じられて好ましい。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・プライヤー

    Matt Prior

    役職:編集委員
    新型車を世界で最初に試乗するジャーナリストの1人。AUTOCARの主要な特集記事のライターであり、YouTubeチャンネルのメインパーソナリティでもある。1997年よりクルマに関する執筆や講演活動を行っており、自動車専門メディアの編集者を経て2005年にAUTOCARに移籍。あらゆる時代のクルマやエンジニアリングに関心を持ち、レーシングライセンスと、故障したクラシックカーやバイクをいくつか所有している。これまで運転した中で最高のクルマは、2009年式のフォード・フィエスタ・ゼテックS。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

モーガン・スーパースポーツ 400の前後関係

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