【改良新型5シリーズ】BMW 545e登場へ 293psのプラグイン・ハイブリッド 航続距離、最長53km

公開 : 2020.08.13 18:20

現行BMWのPHEVで最速となる「545e」の詳細が明らかに。同社は、EVへの完全シフトはまだ行わなわず、しばらくはPHEV、BEV、マイルドハイブリッド、水素燃料電池が、ラインナップの中心となるそうです。

BMW 545e PHEV

text:Lawrence Allan(ローレンス・アラン)

独BMWは、5シリーズのプラグイン・ハイブリッド車「545e」と、将来のパワートレイン戦略、および「eドライブゾーン」などの新機能について明らかにした。

この改良新型5シリーズのPHEVは、今後数か月のうちに英国で発売され、745e、X5 xドライブ45eと同じパワートレインを搭載する。

BMW 545e PHEV
BMW 545e PHEV

109psの電気モーターと3.0L直列6気筒ガソリンエンジンを組み合せ、システム合計で293psと61.2kg-mを発揮するパッケージだ。

スポーツカー「i8」が生産終了となったこともあり、BMWで最速のプラグインハイブリッドとなる。

545eは、0-97km/h加速4.7秒を実現し、リミッター付きの最高速度は250km/hとなっている。

12kWhのバッテリーを搭載し、エミッションフリーでの航続距離は、仕様に応じて45〜53kmを実現。

イギリス価格などの詳細は、まだ明らかにされていない。

電動化計画の大幅な変更

BMWグループのコーポレート・アフェアーズのボスであるウェイランド・ブルッフは「74の市場における7年間の経験」をふまえて、2013年に制定されたオリジナルの電動化計画へ大幅な変更を加えると述べている。

ディーゼルを完全に廃止したり、EVへの完全移行を計画している他ブランドとは異なり、BMWはガソリンおよびディーゼル・エンジンの開発を続けていく。

BMW 545e PHEV
BMW 545e PHEV

同社は、今後2年以内に、すべてのガソリンおよびディーゼル・モデルに、48Vマイルドハイブリッドを追加すると述べている。

EVがカスタマーのメインチョイスとなるには、まだ時間がかかるととらえており、内燃モデルとハイブリッドが、引き続き中心的な役割を果たすと考えているのだ。

同社はまた、「セルフチャージング」と呼ばれるプラグインではない一般的なハイブリッドには「賛同しない」とし、ハイブリッド技術は、プラグインシステムで「完全に活用する」べきだと述べている。

そのうえで、将来的にはすべてのPHEVが、エミッションフリーでの航続距離80km達成を目指すとしているという。

BMWは、2021年までに売上高の4分の1がPHEVとEVになり、2025年までに3分の1、2030年までに半分になると予測している。

また、最初の水素燃料モデルは、今年初めに発表された374psを発揮するパワートレインを搭載した「iハイドロゲン・ネクスト」となる。

ブルッフは、2025年までに燃料電池モデルの「より大規模な展開」を予測しているという。

関連テーマ

おすすめ記事

 

BMW 5シリーズの人気画像