意外なジュークのコーナリング性能

英国では最近、豪雨が降った。路肩の所々に、数十万ポンド（数千万円）もするクルマのオーナーが喜ばない量の、瓦礫が積んである。

車高が少し高く、コンパクトなボディサイズのジュークなら、ボディに傷が付く心配もいらない。フェラーリと違って、気楽に走れる。大型SUVが対向から迫ってきても、問題なく避けられる。

スーパーカーの集団を先に見送り、ジュークのコーナリング性能を確かめられそうなワインディングに挑む。正直驚いた。ジュークはしっかりと路面を掴み、悪くない速度でカーブを抜けていく。

落ち着いた挙動で、不安感もない。動的性能が主眼に置かれた、スポーツカーではないのに。高速道路でも山道でも、パワーは必要充分にある。

目的地になっていたのは、ネザー・ウェストコートの素敵なパブ。100kmのルートを走りきった。そこからは高速道路のM40号線で、ロンドンへと戻った。

自宅に着くまで、合計6時間の日産ジュークでの自動車旅行となった。落ち着きのなさに悩むこともなく、快適だったといえる。

参加した多くのスーパーカー・ドライバーの方が、筆者よりずっと楽しい時間だったとは思う。だが、快適で気分良く長時間を過ごす能力なら、日産ジュークも負けてはいない。

テストデータ

気に入っているトコロ

順調な長距離走行：市街地や高速道路でも、郊外でも、道を選ばず快適に走れるオールラウンダー。

気に入らないトコロ

些細な不具合：タッチモニターの操作性や、リア付近からのカタカタという音が、印象を悪くする。

テスト車について

モデル名：日産ジューク・テクナ1.0 DIG-T 117（英国仕様）
新車価格：2万2495ポンド（303万円）
テスト車の価格：2万3640ポンド（319万円）

テストの記録

燃費：14.2km/L
故障：なし
出費：なし

画像　日産ジュークと純EVのアリアを比較　全87枚