【意外なコーナリング性能】日産ジューク(6) 英国のロードトリップ・ルート 長期テスト

公開 : 2020.10.18 11:50  更新 : 2021.07.12 18:56

日本でもヒットした初代日産ジュークですが、欧州では新しい2代目が登場しています。人気のコンパクト・クロスオーバー市場の中で、日産ジュークらしい個性とは何なのか、長期テストで確認していきます。

積算1万276km 週末ドライブを楽しめるルート

text:Rachel Burgess(レイチェル・バージェス)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
英国中西部、コッツウォルズの5つ星ホテルへ、日産ジュークで訪ねた。こんな機会はめったにない。駐車場に並ぶクルマは、どれも高級車ばかり。

ロックダウンが始まって以来、久々となる高速道路を使うドライブ。今回は、英国や欧州の素晴らしいロードトリップ・ルートを紹介するアプリの、デモ体験に招待してもらった。

日産ジューク・テクナ1.0 DIG-T 117(英国仕様)
日産ジューク・テクナ1.0 DIG-T 117(英国仕様)

ロンドンに住む人なら、少なからずこんな悩みを抱くはず。それは、週末のドライブを楽しみたいとき、どこを走れば良いのか、ということ。そこで、ウルティメイト・ドライブというアプリが誕生した。

制作者は、典型的なスーパーカー・オーナー。欧州各地をドライブして楽しんでいる裕福な人たちだ。

使い方は簡単。メニューから、希望するロードトリップの内容を選べる。走る地域に、海岸やワインディングといった地形、沸き立つアドレナリンの量、といった項目を選択すると、ルートを提案してくれる。

このアプリで最も人気があるルートは、オーストリアのグロースグロックナー山岳道路。画像を検索すれば、この道の素晴らしさを理解してもらえるだろう。

今回は、コッツウォルズを駆け抜けるルート。スタート地点はカースル・クームという小さな町になっている。思いがけず、ジュークは長距離ドライブも得意分野だと知ることができた。とても調子よく、目的地へ向かえた。

天気はすぐれず、ほとんどの時間は雨。ジュークの変な癖にも、気付いてしまった。リアワイパーが動くたび、メーターパネルの奥のどこかで、カチッと音がするようなのだ。

スーパーカーの集団に混ざってドライブ

招待者の多くはアプリのロイヤル・クライアントで、エキゾチックなクルマに乗っている人ばかり。創設者のマーク・ヘザーによれば、欧州でのドライブ旅行を、年に1度は楽しんでいるという。

このアプリは、ベーシック版が無料。プレミアム版ではグーグルマップとの統合ができ、年間15.99ポンド(2100円)の料金がかかる。

日産ジューク・テクナ1.0 DIG-T 117(英国仕様)
日産ジューク・テクナ1.0 DIG-T 117(英国仕様)

スマートフォンにアプリをダウンロードし、目的地を指定。ジュークに接続すると、アップル・カープレイを通じて、グーグルマップに目的地が表示される。普段の操作と変わらない。

このアプリで指定したルートの場合、途中に何箇所かのオススメポイントが表示される。今回は7か所だった。変化や景色が楽しめるよう、ある程度の自由度が残されている。

ルート上のオススメポイントのうち、4箇所はパブやレストラン。旅行仲間と、グルメを楽しむ選択肢を用意してくれているというわけ。ヘザーによれば、プレミアム版はより魅力的に改良を加えていくという。

すでに3万人近いドライバーが、アプリを利用しているそうだ。来年までに、10万人のユーザー獲得が目標らしい。

今回はアプリの一般的な利用状態とは異なり、スーパーカーの集団に混ざっている。せっかくだから、最後尾を走ることにした。フェラーリポルトフィーノポルシェ911 GT3、アルピーヌA110などを眺めながら運転できる。

20台以上のスーパーカーが町を通過するたび、人々が振り返る。次々に来るクルマへ驚く様子が、後ろから見ていて楽しい。

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