【シンプルな5のワゴンという魅力】BMW 5シリーズ 520dツーリングへ試乗 マイルドHV

公開 : 2020.11.03 10:20

控えめなディーゼルエンジンを搭載した、BMW 520d。もう少しのパワーが欲しいものの、優れたハンドリングと実用性の高さという、5シリーズ・ツーリングの良さをシンプルに実感できると、英国編集部は評価します。

もくじ

2.0L 4気筒ディーゼルに48VのISG
シャープさを増したエンジンに滑らかなAT
正確なステアリングと柔軟なサスペンション
BMW 5シリーズ 520dツーリング Mスポーツ(欧州仕様)のスペック

2.0L 4気筒ディーゼルに48VのISG

text:Simon Davis(サイモン・デイビス)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
50年近い歴史を持つ、BMW 5シリーズ。優れた内容で世界中の自動車メーカーの注目を集め、競争心を掻き立ててきた。

7代目となる現行のG20型5シリーズが登場したのは、2017年。運転する楽しさに上質な設え、高いエネルギー効率と動的性能を備え、クラストップの座を射止めるのに不足ない仕上がりだった。2020年の今でも、その評価は維持できていると思う。

BMW 5シリーズ 520dツーリング Mスポーツ(欧州仕様)
BMW 5シリーズ 520dツーリング Mスポーツ(欧州仕様)

アウディA6やメルセデス・ベンツEクラスなど、フェイスリフトが相次ぐ中で、そんな5シリーズも負けじとリフレッシュ。優位さを保ちたい、と考えても当然だ。

見た目での変更は、ヘッドライトやフロントグリルのデザイン程度。それ以上に、4気筒と6気筒エンジンのすべてに電圧48Vのマイルド・ハイブリッドが導入され、プラグイン・ハイブリッドの選択肢が増えたことの方が、重要な変更点だといえる。

今回試乗する520dの場合は、一足先に昨年スターター・ジェネレーター(ISG)を獲得している。今回は英国で、フェイスリフトを受けたツーリングを試乗してみたい。

B47型2.0L 4気筒ディーゼルエンジン自体は、3年前の登場時と大きな違いはない。189psと40.7kg-mの最高出力と最大トルクも、8速ATで後輪駆動となることもそのままだ。

そのエンジンへ、電圧48VによるISGが組み合わさり、11psを加算。加速レスポンスを高めるのに一役買う。多くのマイルド・ハイブリッド車のように、惰性走行中はエンジンを自動的に停止。燃費消費も抑えてくれる。

シャープさを増したエンジンに滑らかなAT

その結果、BMW 520dは厳しい環境基準のRDE2に適合。英国ではディーゼルエンジンに適用される追加の現物給付税が免除される。プラグイン・ハイブリッドに適用される、大幅な免税には及ばないが。

大きめのボディを持つファミリー層向けのエステートとして、5シリーズの魅力は高い。シンプルな520dツーリングを運転して、ガッカリするということはないだろう。

BMW 5シリーズ 520dツーリング Mスポーツ(欧州仕様)
BMW 5シリーズ 520dツーリング Mスポーツ(欧州仕様)

アクセルレスポンスは、ISGの恩恵で若干シャープさを増した。そもそも、以前から良かったものが、さらに良くなった、といった方が正しい。

8速ATは、常に最適な段数を自動的に選んでくれる。右足の踏み込み量にあわせて、シルクのように滑らかに変速を繰り返してくれる。意図しない変速をするような場面は、極めて少ない。

2.0Lのディーゼルエンジンは、必要充分なスピードを与えてくれる。中回転域のたくましさにも不足なく、空いた道では速めのペースでドライバーを楽しませてくれる。

0-100km/h加速は7.6秒だから、ライバルに並ぶ活発さはあるが、猛烈に速いわけではない。そのかわりエネルギー効率は優秀。洗練度も非常に高い。

試乗車には、車高の下がるMスポーツ・サスペンションと、20インチのアルミホイールを装備していた。ダンパーはアダプティブではない、通常のものだ。それでも、乗り心地やハンドリングは、驚くほどに良い。

速度域が上がっても、ボディのロールや上下動をうまく抑えながら、アスファルトをタイヤが掴み続ける。そして素早くシャープに、コーナーを抜けていく。

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