【ドアの閉まる音まで】新型日産ノート 謎が解けた、一気の上質化 日産が掲げる「高品質感活動」とは?

公開 : 2020.12.02 05:45

先代モデルと比べて一気に上級な質感となった、新型ノート。コンパクトカーとしてはかなりレベルが高いことが実車を見てわかりました。高品質感活動が背景。

新型日産ノート 見た目の上質/高級感

text:Kenji Momota(桃田健史)

「おぉ、高そうなクルマだ」

日産スタジアムで実施された、新型「ノート」のメディア向け取材会での、筆者のファーストインプレッション(第一印象)である。

日産は高品質感活動を強調する。写真は新型日産ノート
日産は高品質感活動を強調する。写真は新型日産ノート    日産

実車の正面、斜め正面、側面、斜め後面、後面と、順に外観を眺めっていった。

そこで「高そう」という言葉を再び発すると、居合わせた日産関係者が「インテリアの質感も物凄く上がっていますから、さあ是非」と、車内へ誘導してくれた。

ドアを開け、斜め上方向から見えるインテリア造形に対して「なるほど、このクラスとしてはかなり先進的だ」という言葉が自然と出た。

まさに、デザインコンセプト「アドバンスドコンパクト」が具現化されている。

また、「アリアっぽい」とも思った。

日産グローバル本社ギャラリーや、期間限定施設「ニッサン・パビリオン」で展示された、2021年発売予定の次世代EV「アリア」と新型「ノート」とはインテリアデザインで共通項が多い。

シートに腰をおろすと、日産がバイザーレスと形容する、アリアっぽい横広かつ絶妙な曲面を設けたディスプレイが、車内全体の雰囲気を上質化している。

また、このクラスとしては珍しい、大型コンソールボックスでは、独特なデザインのシフトレバーの下方向部分に収納スペースがあるブリッジタイプを採用し、ここでも上質感を演出している。

日産の「高品質感活動」とは何か?

次に、別の展示車を見ている時、日産のエンジニアに「高そうに見える」と声をかけると、嬉しそうな顔で「はい、高品質感について様々な手法で開発を進めてきたので」と受け答えしてくれた。

同日配布された資料には、車両概要書の他に「新型日産ノート 高品質感活動概要」が含まれていた。担当部署は、日産の第二製品開発部である。

このクラスとしては珍しい、大型コンソールボックスでは、独特なデザインのシフトレバーの下方向部分に収納スペースがあるブリッジタイプを採用。
このクラスとしては珍しい、大型コンソールボックスでは、独特なデザインのシフトレバーの下方向部分に収納スペースがあるブリッジタイプを採用。    神村 聖

日産がいう、高品質感とは何か?

「造り込まれた高品質感」を、お客さまがクルマに近づきて、乗り込み、運転し、車を降りるまでの中で体感する「上質・高級感を感じる造りの良さ」および「お客さまの期待を超える考えられた演出」

これが、高品質感の定義だという。

こうした言葉通り、筆者も新型ノートの外観を見て、そして乗り込んで、高品質感を五感で感じ取ったように思えた。

その先、走りの高品質感については、後日実施予定の公道試乗会まで待つことになる。

高品質感について、ユーザーからすれば、「メーカーとして取り組むのは、至極当然のこと」に思えるはずだ。

昨今、コンパクトカーでも質感の向上は商品開発での基本であり、各メーカーとも実際に質感が上がってきている。

それでもなお、日産が高品質感への追及を強調するのはなぜか?

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