メルセデス・ベンツCクラス・プロトタイプ

公開 : 2013.12.12 22:00  更新 : 2017.05.13 12:51

メルセデス・ベンツは第4世代のCクラスについて、現行モデルに対して劇的に改良されたと語っている。確かに、その軽量アルミニウム・アーキテクチャーと、スマートで新しいインテリアは、明らかに大きな進歩が見られるようだ。また、そのデザインや全体的なクオリティ、そして優れた収容能力は、本当にドライバーを幸せな気分にさせてくれる大きな要因である。

現在、われわれはシュツットガルトにあるメルセデス・ベンツの開発研究センターにいる。そして、来年発売予定のCクラスのプロトタイプに乗る機会に恵まれたのだ。横に立っているのは、開発責任者であるマイケル・クラーメルだ。

幸いにもわれわれに用意されたプロトタイプは、英国で最も売れると予想されるC220ブルーテックだった。2.1ℓのコモンレール・ディーゼル・ターボを搭載したモデルである。このエンジンは、尿素インジェクション・テクノロジーを持つ最初のCクラスであり、EU6のエミッション規制にも則ったもの。グレード名には、ブルーテックのタグは残るが、従来のモデルに見られたCDIというネーミングはなくなっている。ちなみに、エンジンのパワーは168bhp、トルクは40.8kg-mだ。

ギアボックスは標準では6速マニュアルだが、われわれに用意されたのはオプションの7速オートマティックを装備したモデル。パドル・シフトを持つ。また、その駆動方式は標準的なRWDである。

嬉しいニュースは、第4世代のCクラスから遂に右ハンドル仕様でも4Maticが選択できるようになるということだ。これで、英国市場ではアウディA4クワトロやBMW 3シリーズのxDriveと対抗できるようになる。

ファースト・インプレッション?

Cクラスはその全長が長くなっている。これは、最近登場したCLAとのポジショニングの問題で、より長いホイールベースを与えられたからに他ならない。その長くなったホイールベースは、そのまま室内のスペースと荷室のサイズの向上に繋がっている。ちなみに、リアのブート・スペースは5ℓ大きくなった480ℓだという。

プロトタイプは軽いカモフラージュがされたままだが、それでもそのスタイリングには新しいSクラスの影響を大きく受けていることは明白だ。特に、そのフロント・エンドのデザイン、表面処理、ボディ・サイドのライン、そして緩やかに傾斜したリア・エンドなどにそれは強く見られる。

Eクラスと同様、ユーザーは、プロトタイプのような従来のような伝統的なフロント・グリルか、よりモダンなソフト・ノーズを選ぶことができるのは、これまでのCクラスと変わりない。

インテリアを覗くと、高い品質の現代的なルックスの中に、メルセデスの努力が窺い知れる。傾斜のきついダッシュボードと、ワイドなセンター・コンソールは、現行モデルとは明らかに異なるもの。そして、より高級志向で、ラグジュアリーであることは明白だ。

新たに開発されたフロント・シートは典型的な硬さを持つ。幅広いシート・バックとバック・レストではあるが、サポートは非常に良い。

ステアリングは高級そうな3スポークのマルチファンクション・タイプで、カラーモニターとアルミニウムで枠取りされたエア・ベントがダッシュボードに付く。

スタートする前に、クラーメルはSクラスにも装備されているオプションの説明をしてくれた。ヘッドアップ・ディスプレイ・ユニットは、現在のスピード、制限速度、ナビゲーション・コマンドと警告などがウインドスクリーンに映し出されるというものだ。

C220ブルーテックの4気筒ディーゼルは、2000rpmでピーク・トルクを発生するというもの。ロー・エンドでのパワフルさが印象的なエンジンだ。

この新しいCクラスにも前モデル同様3つのドライブ・モードが用意されている。エコ、マニュアル、スポーツの3つだ。スポーツ・モードを選択すれば、0-100km/h加速8.1秒というパフォーマンスを発揮する。これは前モデルよりも0.3秒速い。実際の感じは、それよりも早い感じがした。

ドライブトレインで最も印象的だったのは、高速道路の巡航速度まで、完全にリラックスした状態で達してしまうその能力だ。高いギアリングも重要な役割を果す。エンジン・ノイズから完全に隔離されており、キャビンの中は優雅なスペースとなる。

今回はパッセンジャー・シートに座っているだけの試乗であったものの、それでもアウトバーンを後にして幅の狭いワインディング・ロードに向かうと、はっきりとわかったことがある。それは機敏さが増しているということだ。新しい4リンクのフロント・サスペンションとアルミニウムのホイール・ベアリングによって、クラーメルはCクラスがより俊敏になったのだという。

「電気機械式のステアリングのチューニングと、新しいサスペンション・ジオメトリーによって、ダイナミックさが向上した。」と彼は語った。

われわれの乗ったプロトタイプは、英国仕様ではオプションとなるエア・サスペンションを装備していたが、ひどい轍の路面であっても、乗り心地は素晴らしくコントロールされていた。滑らかさと魅力的な流麗な乗り心地が、典型的なシティ・スピードから右足に力を込めなければならない速度域まで保たれるのである。また、タイヤ・ノイズの小ささも特筆すべきことだった。更に、ウインド・ノイズの無謀な速度でなければ極めて低いものだった。

主要なドライブトレインを強化し、快適性を改善するだけでなく、ベーシックなボディ構造もスープアップし、エアロダイナミクスも向上している。クラーメルは自身で”最高の出来”と話していた。

優れた乗り心地をもたらす秘密は、サスペンションがリジッドにマウントされていることもあるようだ。また、ボディ材質の48%がアルミニウム製となった。これは旧いCクラスよりも9%多い数値だ。その結果、ボディは剛性が増したにもかかわらず、100kg以上のダイエットに成功している。

このボディ重量の削減は、パフォーマンスの向上のみならず、燃費においても平均して20%の改善に繋がっている。今回試乗したC220ブルーテックは25.0km/ℓという燃費をマークする。これは、アウディA4 TDIの22.3km/ℓ、BMW 316dの23.3km/ℓよりも優れた数値なのだ。

結論

第4世代のCクラスは、新世代のサルーンに相応しいドライブ・フィーリングを持っている。機敏さ、改善されたレスポンス、印象的な経済性を兼ね備え、助手席からの印象ではあるがスムーズで静かで快適なクルマであった。また、インテリアのクオリティも良く、スペースも充分なものを持つ。すべてにおいて現行Cクラスよりも優れていると言える。

ライバルはBMW 3シリーズやアウディA4となるが、それらライバルよりも優位に立つチャンスが十二分にあるモデルとも言えよう。

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