【e-2008と基礎を共有】ヴォグゾール(オペル)・モッカeへ試乗 新型 航続距離323km

公開 : 2021.02.24 08:25  更新 : 2021.05.18 16:18

優れた乗り心地とノイズの少ない静かな車内

ガソリンエンジン版のモッカと比較して、モッカeの車重は300kgほど重たい。そのため、姿勢制御はそれほど引き締まったものではない。

同クラスのクロスオーバーを乗り比べてみると、マツダMX-30の純EVの方がコーナリングの魅力度は高いと思う。だがモッカeでも、驚くほど高速なコーナリングを披露してはくれる。

ヴォグゾール(オペル)・モッカe(英国仕様)
ヴォグゾールオペル)・モッカe(英国仕様)

市街地程度の速度域なら、乗り心地は優秀。荒れた路面や隆起部分を越えても、落ち着きを失うことはない。大きなわだちでは揺れが伝わってくるが、このクラスでは一般的な振る舞いといえる。

荷室はガソリンエンジン版のモッカが350Lなのに対し、モッカeでは310Lと若干狭くなる。一方、身長180cmを超えるような大人2人でも、リアシートへ快適に座ることはできるだろう。余裕は感じないにしろ。

オペルは、風切り音やロードノイズの低減に注力した様子。エンジンのないモッカeの車内は、高速道路でも印象的なほど静かだった。

新しいモッカには、オペルがピュア・パネルと呼ぶモニター式のメーターパネルが充てがわれる。SRiと呼ばれる上級トリムグレードでは、12.0インチのメーターパネルと、10.0インチのセンターモニターのペアが組まれる。

モニターはドライバーを囲うようにダッシュボードへ埋め込まれ、システムの反応もいい。グラフィックは特に高精細というわけではないものの、メーターの表示などは複数から選択可能。アップル・カープレイとアンドロイド・オートも標準で対応する。

好きになれる要素は沢山ある

センターコンソールまわりはシンプルなデザインながら、エアコンなどには実際に押せるスイッチが残された。プレミアムと呼ぶほどではないが、光沢の強いプラスティック製パネルなども含めて、素材の質感はクラス平均といっていいだろう。

ヴォグゾール(オペル)・モッカeは、プジョーe-2008と多くを共有している。ガソリンエンジン版との共通性の高さを裏付けるように、純EV版でも走りは充分に楽しめる。

ヴォグゾール(オペル)・モッカe(英国仕様)
ヴォグゾール(オペル)・モッカe(英国仕様)

ただし、現実世界での航続距離は260km程度に留まるだろう。この航続距離に納得できるのなら、純EVのコンパクト・クロスオーバーとしてヴォグゾール(オペル)・モッカeを好きになれる要素は沢山あるといえそうだ。

プジョーe-2008と同じくらいに。

ヴォグゾール(オペル)・モッカe(英国仕様)のスペック

価格:3万4970ポンド(503万円/英国補助金適用後)
全長:4151mm
全幅:1791mm
全高:1532mm
最高速度:149km/h
0-100km/h加速:8.7秒
航続距離:323km
CO2排出量:−
車両重量:−
パワートレイン:永久磁石同期モーター
バッテリー:50kWh
最高出力:135ps
最大トルク:26.4kg-m
ギアボックス:−

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