【気が早い? いやいや】トヨタGR 86/スバルBRZ(3代目) PHEVの可能性は

公開 : 2021.04.06 09:25  更新 : 2021.10.27 21:45

プラグインハイブリッドの可能性は?

具体的に、スバルトヨタが目指したパワートレインと車体とのバランス感とは、クルマとしてのポテンシャルを一段引き上げることだ。

初代で実現していた、きびきびした走りのレベルをさらに上げて、その中でスタビリティ(操縦安定性)を確保している。

新型スバルBRZ。テスト時のスパイ写真。
新型スバルBRZ。テスト時のスパイ写真。    AUTOCAR英国編集部

さらに、普段づかいを重視した乗り心地として、「雑味のなさ」を追求した。

走行テストは、北海道ではトヨタの士別試験場やスバルの美深試験場、さらに世界屈指の難コースであり新車開発のメッカである独ニュルブルクリンクを使用して走りの精度を上げた。

こうして最終的な仕上がりを見せたGR 86とBRZだが、初代から今回の2代目まで約9年間を要した。

仮に、2代目の商品ライフサイクルが初代と同じく9年間だとすると、3代目の登場は2020年代後半から2030年にかけてということになる。

となれば、電動化への対応は必須となることは間違いない。

日本では政府が2035年までに新車100%電動化、また東京都では2030年までに新車100%を非ガソリン化するとの考えを表明しているからだ。

その他、86人気の高い北米はもとより、欧州各国でも2030年代の早い段階で新車100%電動化が義務化される公算が高い。

こうした将来の市場環境を考えると、3代目GR 86とBRZでは、プラグインハイブリッド車になることが想定される。

スバルにはPHEVが既に存在する

スバルの水平対向型エンジンの電動化は、日本ではインプレッサフォレスター、そしてXVにeボクサーの設定がある。

また、日本ではあまり知られていないが、XVの北米仕様であるクロストレックにプラグインハイブリッドを設定した。

スバル・フォレスターeボクサーと筆者(桃田健史)
スバル・フォレスターeボクサーと筆者(桃田健史)    神村 聖

同車は2018年10月に神戸で開催された電動車に関する国際会議/EVS31で日本初公開された。その現場で、現在BRZのPGMとなった井上氏からスバル初のプラグインハイブリッドシステムの詳細を聞いた。

このシステムは、あくまでも米カリフォルニアのZEV(ゼロエミッションヴィークル)規制への対応策であり、3代目のGR 86とBRZが登場することには、トヨタと共同開発する新世代の水平対向型エンジンのプラグインハイブリッド機構が登場していることだろう。

小型スポーツカーとして重要な軽量化の観点からも、次世代プラグインハイブリッドは電装系部品の軽量コンパクト化は必然となろう。

また、その頃にはリチウムイオン二次電池では固体電池の量産化が進むなど、高性能な電動化技術がリーズナブルなコストで実現できるようになっているはずだ。

かなり気が早いとは思うが、まずは2代目GR 86とBRZが段階的に改良が進み、そうした実績の蓄積から、3代目のプラグインハイブリッド化がスムーズに進むことを期待したい。

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