【スコットランドを480km】ポルシェ・タイカン4S 最高得点に再試乗 AUTOCARアワード2021  前編

公開 : 2021.06.17 11:55  更新 : 2021.06.18 13:21

AUTOCARの詳細テストで、純EV初の満点を獲得したタイカン。スコットランドの風光明媚な道、ノースイースト250で英国編集部が魅力を再確認しました。

スコットランドの風光明媚な道を4Sで

text:Mike Duff(マイク・ダフ)
photo:Max Edleston(マックス・エドレストン)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
筆者は以前、次期ポルシェ・ボクスターは純EVになる可能性がある、と予想したことがある。今回は、AUTOCARの詳細テストで満点を獲得したポルシェ製の純EV、タイカン4Sでその未来を占ってみたい。

春が来て、スコットランドへ出されていたロックダウンの規制が緩くなった。素晴らしい大地に広がる一般道、ノースコースト500は、大勢のドライバーで賑わうことは想像に難くない。実際、周辺の宿はどこも満室だ。

ポルシェ・タイカン4S(英国仕様)
ポルシェ・タイカン4S(英国仕様)

そこで筆者は、北東に進路を取った。同じくスコットランドのグランピアンズ山脈とアバディーンシャー地方には、ノースイースト250という道がある。ノースコースト500の観光的な成功で、運転を楽しむ道路整備が進められたのだ。

地図で見る限り、見事な景色の中に伸びる、素晴らしい道路のようだ。ただし大自然のルートなだけに、充電設備は充分に整っていない。ちょっとした、冒険的な要素も含まれそうだ。

期待を膨らませながら、スコットランド東部、ケアンゴームズ国立公園の南にあるスピッタル・オブ・グレンシーにタイカン4Sで到着。ノースイースト250の旅のスタート地点になる。

わたしにとって、高評価のポルシェ・タイカンに乗るのは今回が初めて。フォトグラファーのマックス・エドレストンと一緒の、処女旅行になる。

英国での4Sの価格は8万3580ポンド(1287万円)からだが、試乗車はオプションが盛られ9万7908ポンド(1507万円)に膨らんでいた。例えば、ボディとコーディネートするようにエンブレムを塗装するだけで、168ポンド(2万6000円)が必要になる。

2番目のタイカンでも呆れるほど速い

電動式の充電ポートにすると443ポンド(6万8000円)取られる。これで走りが一気に引き締まる、というのは冗談。最も重要なアイデムが、パフォーマンス・バッテリープラス。3906ポンド(60万円)となっている。

ほかにも、後輪操舵システムの装備に1650ポンド(25万円)。20インチのタイカン・ターボ・エアロホイールを履くには1524ポンド(23万円)が必要だ。

ポルシェ・タイカン4S(英国仕様)
ポルシェ・タイカン4S(英国仕様)

ポルシェ・タイカン4Sの第一印象。ボディの見た目はすごくイイ。

だが、インテリアはオプションで上昇した価格ほどとは思えなかった。ベーシックとは感じさせない、ミニマリスト。光沢あるタッチモニターが大きく、ダークカラーのプラスティックが用いられ、温もり感や触れた時の喜びは乏しい。

そんな気持ちを抱きながら発進する。下から2番目のグレードのタイカンでも呆れるほど速いことを体験してしまうと、車内のことなど忘れてしまう。運転したくて、スピッタル・オブ・グレンシーの観光スポットに立ち寄る時間も惜しい。

2014年の火事で廃墟になった、ススまみれのホテルがあるという。朝の8時半に訪ねるような場所ではなさそうだ。

A93号線が北に伸びる。この道は、クルマ好きが目指す目的地としての道路。スコットランドで最も優れた舗装路の1つに数えられる。路面の状態は美しく、視界が抜けていて、様々な起伏とカーブが入り混じっている。

技術が試されるようなタイトコーナーから、全開で抜けられる緩い曲部まで、雄大な山岳地帯に道が続く。タイカンは、春に川を遡上するサケのように、果敢に先を目指す。

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