【FRに近いRSトルク・リア】次期アウディRS3 プロトタイプへ同乗 5気筒ターボ搭載

公開 : 2021.06.26 08:25

アウディ渾身の次期ハードコア・ホットハッチが5気筒エンジンで間もなく登場します。英国編集部は一足早く、試作車の助手席に同乗する機会を得ました。

RS3を力強く引っ張る5気筒ターボ

text:Greg Kable(グレッグ・ケーブル)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
「遥かに機敏なクルマを開発する自由を与えてもらいました」。と笑顔で話すのは、アウディ・スポーツで開発エンジニアを務める、ノーバート・ゲスル。次期アウディRS3のプロトタイプで3周目に差し掛かった時だった。

明るいノーバートは、多彩なドライビングモードとトルクを分配するリアデフが生み出す、ハンドリングについて説明してくれる。彼は間違いなく運転を楽しんでいる。軽くカモフラージュが施されたホットハッチを、コーナーめがけて食い込ませる。

次期アウディRS3 プロトタイプ
次期アウディRS3 プロトタイプ

最新のRS3が、ドイツ・リューネブルクに位置するADACドライバー・トレーニングセンターの難関セクションを突き進む。本物のスポーツカーといえる勢いで、5気筒ターボエンジンが短い直線目掛けてボディを力強く加速させる。

エグゾーストパイプ内に可変フラップを備え、サウンドも素晴らしい。フルスロットル時に響く、大きく野太い響きは、往年のアウディ・クワトロのようだ。

助手席に座りながら、筆者はノーバートの様子を観察する。可変レシオのステアリング角を探りながら、試作段階のクルマで次々にコーナーをクリアする。RS3が備える新次元といえる積極性を、横で見ていても感じ取れる。

アダプティブ・ダンピングコントロールを採用したサスペンションが、横方向の力の増加に合わせてボディロールを丁寧に制御。姿勢をフラットに保ちながらコーナーを曲がる。

レスポンシブで安定した性格付け

リアタイヤ側にはトルクベクタリング機能が備わり、アウディ・スポーツが目指す走りを見事に体現できているようだ。ステアリングの応答性も、全体のグリップ力も相当に高い。信じられないほどシャープで機敏に反応する。

フロントタイヤのグリップ力も極めて高く、旋回時の挙動は自然。ノーバートがコーナーの途中でアクセルを緩めた時の反応も、先代のRS3からさらに磨き込まれている。

次期アウディRS3 プロトタイプ
次期アウディRS3 プロトタイプ

リアアスクルに実装されるトルクスプリッターと呼ばれる機能が、外側のタイヤへ掛かる負荷の変化へ瞬間的に反応。トラクションを最大に高め、驚異的なコーナリングスピードを実現させている。

そこから狙ったかのように、リアタイヤは徐々にアウト側へ流れる。鋭い変化ではない。ノーバートがステアリングの角度を調整するが、慌てるような修正もなく、RS3はドリフト状態を保つ。

筆者は助手席に座っているだけだから、トルクスプリッターがRS3の操縦性にどれだけの変化をもたらしているのか、正確に理解することは難しい。しかしサーキットを2周し終える頃には、レスポンシブで安定した性格付けを備えていることを実感できた。

従来のRS3より、遥かにターンイン時の身のこなしは鋭い。フロントタイヤのネガティブキャンバーは強められ、可変レシオのステアリングシステムも新しいという。

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