【GM大躍進】新型コルベットが売れるワケ 圧倒的コスパ ライバル不在の指名買い

公開 : 2021.07.08 05:45  更新 : 2021.10.09 23:41

シボレーの新車登録台数が大躍進。そのワケは新型コルベットです。右ハンドルに加え、圧倒的コスパの良さが売れる理由です。

GM前年比6.7倍 そのワケは「コルベット

text:Kenichi Suzuki(鈴木ケンイチ)
editor:Taro Ueno(上野太朗)

シボレーの2021年6月の新規登録台数が日本自動車輸入組合から発表された。

その数字は100台(乗用車のみ)。

シボレー・コルベット
シボレー・コルベット

トップとなるメルセデス・ベンツの6060台に比べれば、ささやかとなるが、シボレーにとっては大きな数字だ。

なにせ、前年比は666.7%。つまり約6.7倍にもなる。ちなみに5月の数字も素晴らしい。58台で、前年比644.4%にもなる。

この好調さの理由は、ハッキリしている。

それが新型「コルベット」のデリバリーの開始だ。新型「コルベット」が売れており、その納車がおこなわれたことで、販売成績を大幅に伸ばしたのだ。

現在、日本で販売されるシボレー車は、「コルベット」と「カマロ」の2モデルのみとなっている。

以前に販売されていたコンパクトSUVの「キャプティバ」は、2018年をもってディスコンとなった。

しかも、昨年は「コルベット」が代替わりすることもあって、年間の新車登録台数は、わずか338台に終わっている。

つまり、主力商品である「コルベット」の新型が登場したことで、販売成績が急上昇した。

わずか2車種しかラインナップがないのであるから、前年比6倍という好成績も当然といえる。

そして、シボレーの2021年の新車登録台数は、6月までの半年間で294台。あと1~2か月もあれば前年を超えることも間違いないだろう。

新型コルベット 7割が新規顧客

では、新型「コルベット」の売れ行きの良さは、いったい、どれほどのものなのだろうか。

5月下旬に開催された新型「コルベット」の取材会でゼネラル・モーターズ・ジャパンから聞いたところによると、日本向けに用意された300台の2021年モデルは、すでに売り切っているという。

シボレー・コルベット
シボレー・コルベット

その日本向けの台数は300台。

つまり、シボレーの2021年の新車登録のうち、300台はすでに確定しているのだ。

しかも、ゼネラル・モーターズ・ジャパンのスタッフいわく「年間でコルベットがこれほど売れたことはなかった」というほどの好調さだ。

2020年は294台であったことを考えれば、単純に2021年のシボレーの新車登録は、294台+300台の594台ほどが期待できる。

デリバリー開始の瞬間風速となる6倍とまではいわないが、年間で2倍の数字が望める。

さらに素晴らしいのは、新型「コルベット」を購入した人のうち、旧型からの乗り換えは、3割ほど。

つまり、7割ほどが新規顧客だという。

また、「旧型からの乗り換えは、今年だけでなく、来年以降も続くでしょう」という。これまでの旧型のファンにそっぽを向かれたわけではなく、新規の顧客が単純にプラスされたのだ。

しかも、「これまでのコルベットのオーナーは、40~50代が中心でした。新型も、やはりそうした層が多いのですが、これまで以上に30代などの若い方も増えています」という。

旧来の顧客をキープしつつ若い新規顧客を獲得できたことは、日本における「コルベット」の販売を長い目で見たときに、これ以上のない上々の結果といえるだろう。

記事に関わった人々

  • 鈴木ケンイチ

    Kenichi Suzuki

    1966年生まれ。中学時代は自転車、学生時代はオートバイにのめり込み、アルバイトはバイク便。一般誌/音楽誌でライターになった後も、やはり乗り物好きの本性は変わらず、気づけば自動車関連の仕事が中心に。30代はサーキット走行にのめり込み、ワンメイクレースにも参戦。愛車はマツダ・ロードスター。今の趣味はロードバイクと楽器演奏(ベース)。

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