【新鮮なFFスポーツを再び】三菱FTO 2.0L V6マイベックで200ps 英国版中古車ガイド 

公開 : 2021.08.16 08:25

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ボブ・スタンナード:FTOオーナーズクラブ代表

「ある日、職場の誰かがFTOに乗り始めたんです。その時から、欲しいと思っていました。赤いGPXを購入し、レストアしてショールーム・コンディションに仕上げました。その後、1997年式のGPXに乗り継いでいます」

三菱FTO(1994〜2000年/英国仕様)
三菱FTO(1994〜2000年/英国仕様)

「以前は、カー・オブ・ザ・イヤー受賞記念のGPXリテッドも所有していたことがあります。FTOは快適でありながらスポーティ。ATも気に入っています。マニュアルモードで積極的に変速すると、AT自体もレスポンスが高まるんです」

「一方でFTOは、充分にメンテナンスされていない例が少なくありません。メカニズムの知識が充分ではないオーナーも、英国には多いようです」

不具合を起こしやすいポイント

エンジン

滑らかに吹け上がり、異音が聞こえたり、排気に白煙が混ざらないか確認する。アイドリングが不安定な場合、アイドル・コントロールバルブやセンサーの不調かも。

購入する場合は、エンジンオイルやフィルターだけでなく、タイミングベルトとウォーターポンプの交換も済ませたい。ベルトの交換には専用工具が必要になる。

トランスミッション

三菱FTO(1994〜2000年/英国仕様)
三菱FTO(1994〜2000年/英国仕様)

すべての段へギアを入れ、不自然な感触やノイズが出ないか確認する。心配性なオーナーは、毎年のようにATF交換していることも。交換するなら、スピードセンサーなどのクリーニングも一緒に行いたい。

電気系統

ダッシュボードのセンターユニットが交換してある場合は、配線の状態が心配だ。集中ドアロックを含めて、すべての機能が正常に動作するか確認する。

サスペンションとブレーキ

アンチロールバー周辺のブッシュの状態を確かめる。走行中にブレーキペダルを踏むと振動が出るなら、ディスクが歪んでいる証拠。

サスペンションのウィッシュボーンは、新品部品が出てこない。腐食が進行してしまったら、中古部品で対応するか、有能な工場に頼んで製造してもらうしかない。

ボディとシャシー

防錆性は褒められず、FTO最大のアキレス腱はサビ。シャシーレールやサイドシル、リアのホイールアーチ内などは、必ず状態を確かめる。フロント側では、サスペンションの支持部分やリレーボックス付近が錆びやすい。

英国ではいくら払うべき?

500ポンド(7万円)〜999ポンド(14万円)

レストア前提のFTOが英国では見つかる。執筆時、1995年のMTのGRが、950ポンド(14万円)で出品されていた。おそらく修理には1500ポンド(23万円)くらいは必要だろう。

1000ポンド(15万円)〜1999ポンド(29万円)

走行距離の多いGTOが見つかる。24万km走った1996年式のGPXを1500ポンド(23万円)で発見した。

2000ポンド(30万円)〜3999ポンド(60万円)

最近重整備を受けるか、軽くモディファイされたFTOが英国では見つかる。

4000ポンド(61万円)以上

状態が良いFTOが出てくる。数は多くないので、内容はしっかり確かめたい。

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