【最後のNA V8モデル】フェラーリ458イタリア 英国版中古車ガイド 高騰前の今が狙い目

公開 : 2021.08.18 08:25

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ジェイソン・バートマン

「458はピニンファリーナ社がデザインした最後のフェラーリで、自然吸気のV8エンジンを搭載する最後のフェラーリでもあります。そこへ強く惹かれました。新しい488やF8トリブートでは、魂が失われたように思います」

フェラーリ458スペチアーレ(2013〜2015年/欧州仕様)
フェラーリ458スペチアーレ(2013〜2015年/欧州仕様)

「探すなら、多くの人が望ましいと思うオプションを備えたクルマが良いでしょう。少なくないクルマが、限定的なオプション内容になっています」

「おそらく数年以内に、488より458の値段は上昇するでしょう。もし欲しいと考えているなら、価格が上がる前の今が狙い目だと思います。妥当な金額で買えるタイミングです」

購入時に気をつけたいポイント

オプション装備

不具合ではないが、オプションの有無で458イタリア中古車価格は大きく変わる。検討車両に望みのオプションが搭載されているか、装備は予め確認したい。

ホイールアーチ・ライナー

発売当初、リアのホイールアーチライナーに塗られた接着剤が熱で出火し、458イタリアが燃えるという事例が5件起きている。それを受け、2010年にフェラーリはリコールを出した。リコール後のライナーへディーラーで交換されているか、確認したい。

トランスミッション

フェラーリ458イタリア(2009〜2015年/欧州仕様)
フェラーリ458イタリア(2009〜2015年/欧州仕様)

2010年から2011年に製造された458のトランスミッションは、不具合が少なくなかった。ギア自体の故障や、速度センサーの配線が駄目になる場合があるようだ。必ず発生する問題ではないが、走行距離1万kmを過ぎたら要注意といえる。

タイヤ

サーキット走行でボロボロになっていないか、特にリアタイヤの摩耗具合を確かめる。交換費用は英国では1本300ポンド(4万6000円)程度と、安くない。

フォールディング・ハードトップ

スパイダーでは、電動ハードトップが開閉ができなくなったという例がある。雨が内側に染み込むという不具合も出たようだ。水のシミや、開閉機構の状態は確かめたい。

英国ではいくら払うべき?

11万5000ポンド(1771万円)〜12万4999ポンド(1924万円)

走行距離が3万2000km以上の458イタリアが英国では見つかる。オプションの内容は、かなり簡素なものが多い。スパイダーは、この価格で買うことは難しい。

12万5000ポンド(1925万円)〜13万9999ポンド(2155万円)

1万6000kmから3万2000km位の走行距離のイタリアが英国では狙える。多くが2013年式以降。いくつかのオプションを載せたスパイダーも含まれてくる。

14万ポンド(2156万円)〜17万9999ポンド(2771万円)

状態の良い、オプションがふんだんに搭載されたクーペとスパイダーが選べる。多くはショールーム・コンディションで、走行距離も1万km以下が殆どだろう。

18万ポンド(2772万円)以上

458スペチアーレはこの価格帯以上。ハードコアな内容で生産台数も少なく、英国では今でも羨望の的となっている。執筆時、1600kmも走っていないスペチアーレに35万ポンド(5390万円)の価格が付いていた。

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