【2023年末で生産終了】ラーダ・ニーヴァへ試乗 約50年生きたソ連の英雄 後編

公開 : 2021.08.29 19:05

50年近く生産が続けられるロシアのオフローダー、ラーダ・ニーヴァ。生産終了という情報を聞きつけた英国編集部は、試乗機会を設けました。

慣れれば市街地の運転も難しくない

執筆:Felix Page(フェリックス・ペイジ)
撮影:Luc Lacey(リュク・レーシー)
翻訳:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
右手で操作するシフトノブと、ドライバーの中心から大きく横にずれたペダル位置に慣れてしまえば、ラーダ・ニーヴァで市街地を流すことは難しくない。運転する時は笑顔を忘れずに。手を降ってくれる歩行者が少なくない。

多くの人が知っているフォルクスワーゲンビートルのようなクラシックや、派手なランボルギーニアヴェンタドールを市街地で運転した経験があるなら、どんな反応か想像できるだろう。ほかのドライバーや街角の人に、ニーヴァは小さな喜びを与える。

ラーダ・ニーヴァ・レジェンド・ルクス(欧州仕様)
ラーダ・ニーヴァ・レジェンド・ルクス(欧州仕様)

目抜き通りのショッピングビルの正面でスーパーカーから降りたら、少なくない注目を集めると思う。ニーヴァも同じだ。

サスペンションやステアリングコラムからは絶え間なくきしむ音が聞こえ、シフトレバーはゴリゴリと引っかかる。そんな不自由を、多くの人の笑顔が報いてくれる。イイネと親指を立ててくれる人もいれば、以前に乗っていたと懐かしむ人もいる。

単に希少なモデルというだけではない。どこか、ほかのクルマにはない親しみやすさがある。見る人の共感を生んでくれる要素になっている。

若い世代の人でも、ラーダ・ニーヴァのオーナーになれる。英国での価格は、税抜で1万2495ポンド(192万円)から。ロシア生まれのオフローダーは、クロスオーバーのシトロエンC3と同じくらいの値段で買える。

都会で甘やかされたSUVよりカッコイイ

ニーヴァのライバルを挙げるなら、ルノー傘下のダチア・ダスターが筆頭だろう。それでも、1万9245ポンド(296万円)はする。日本生まれのスズキジムニー・シエラは、商用車登録の2シーターでも英国なら2万ポンド(308万円)以上だ。

ちなみに、今回のテラ・ブラウンに塗られた試乗車の価格は1万7795ポンド(274万円)。レジェンド・ルクス仕様として、スタイリッシュなアルミホイールとパワーウインドウ、エアコンが付いているから少々高い。

ラーダ・ニーヴァ・レジェンド・ルクス(欧州仕様)
ラーダ・ニーヴァ・レジェンド・ルクス(欧州仕様)

英国の中古車市場を探すと、商用車仕様の2007年式ランドローバーディフェンダー90が買えてしまう。そう考えると、悩ましい。

しかしニーヴァも、マッドフラップを付けて泥を弾き飛ばしながらオフロードを思い切り走れる。ボディの小さな凹みや擦り傷も、気にせずに乗れるかもしれない。徹底的に走り込んだ様相のニーヴァは、都会で甘やかされたSUVより10倍はカッコイイ。

運転する喜びもある。印象的に大きいアスクルのストロークと高い最低地上高、低い重心高が組み合わさり、起伏に富んだ原野を子犬のように走りまわれる。そこそこに幅のある川も渡れる。簡単にスタックすることはない。

もちろん、走れる場所が林道や牧場に限定されるわけではない。英国のラーダ・ニーヴァのウェブサイトによれば、自然吸気の1.7L 4気筒エンジンは、83psと13.1kg-mを発揮するという。ロンドン中心部のウルトラ・ローエミッション・ゾーンにも入れる。

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