【トップグレードに格上げ】ポルシェ・マカンGTSへ試乗 2.9L V6ツインターボで440ps

公開 : 2021.09.13 08:25

唸らされるポルシェの説得力

ポルシェの説得力には、いつもながら唸らされる。シンプルな采配と確かな技術力を組み合わせ、ほかの自動車メーカーの判断に疑問を感じさせるほど。それは、マカンに座った瞬間から実感する。

シートの座り心地は完璧。オプションのアダプティブ・スポーツシートのクッションは固めだが、サイドサポートの位置や座面の長さ、ランバーサポートの位置まで、細かく調整できる。

ポルシェ・マカンGTS(欧州仕様)
ポルシェ・マカンGTS(欧州仕様)

ステアリングホイールも同様。リムは細身で握りやすい。スポークの位置も適正で、シフトパドルの操作感もカッシリ。普通に運転している限り、邪魔に感じることもない。

改良されたエアサスペンションとショックアブソーバーのおかげで、乗り心地の設定も幅が広い。多少硬めなものの、コンフォート・モードでは、ほとんどの路面の乱れを程よく丸め込んでくれる。

多少のボディロールは生じる。でも、ソフトなサスペンションを備える多くのモデルより快適にすら思える。モードを切り替え、サスペンションを引き締め車高を落とすと、ボディロールはほぼ消える。英国の良くない路面環境でも、問題なく対応可能だ。

ペースを速めると、ひと回り小さいホットハッチのような信頼関係を築ける。車高が高く、車重は2t近くあるにも関わらず。ステアリングホイールの重み付けは良好で、グリップ力も高い。

トルクベクタリング機能は、目に見えない不思議な感覚でタイトコーナーからのダッシュをアシスト。穏やかに、ドライバーの気持ちを鼓舞してくれる。

リニアなパワーで間違いなく速い

従来のマカン・ターボと同じ2.9L V6エンジンはソフトウエアが見直され、ターボラグを短くしレスポンスを高めてある。リニアにパワーを生み出してくれる。

ヘアピンでアクセルペダルを蹴飛ばせば、オーバーステアからのテールスライドも可能とする、豊かなパワーがリアタイヤへ伝わる。ステアリングの反応には若干曖昧さがある。オプションのピレリPゼロ・コルサを選べば、改善されそうだ。

ポルシェ・マカンGTS(欧州仕様)
ポルシェ・マカンGTS(欧州仕様)

サウンドは少し期待はずれかもしれない。高音域の唸りが小さくなっている。それでも、間違いなく速い。場所が許すなら、ローンチコントロールの起動も簡単だ。

ポルシェ・マカンとしてトップグレードに格上げされた、GTS。秀でたパフォーマンスを備えているが、ライバル勢の攻勢も激しい。ホットハッチのゴルフRですら、性能は足元に迫っている。

値段は安くはない。新しいマカンGTSの英国価格は、6万4770ポンド(971万円)から。総合力は非常に優秀だから、充分に合理的な設定だとはいえる。

比較すると、BMW X3 M40iやメルセデスAMG GLC 43より速いぶん、価格も高い。反面、最速SUVのカテゴリーに入る、より高価なX3 MやAMG GLC 63までには能力で届いていない。

ポルシェだから、オプション・リストを眺めているうちに自然と見積もりは釣り上がる。燃費は平均で8.0km/Lに届くかどうか。庶民的なSUVではないことは、確かだろう。

ポルシェ・マカンGTS(欧州仕様)のスペック

英国価格:6万4770ポンド(971万円)
全長:4726mm
全幅:1922mm
全高:1621mm
最高速度:271km/h
0-100km/h加速:4.5秒
燃費:8.9km/L
CO2排出量:255-265g/km
車両重量:1960kg
パワートレイン:V型6気筒2894ccツイン・ターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:440ps/5700-6600rpm
最大トルク:56.0kg-m/1800-5600rpm
ギアボックス:7速デュアルクラッチ・オートマティック

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