メルセデス・ベンツEQB 350へ試乗 7シーターの実用性 電動SUV登場 前編

公開 : 2021.12.02 08:25

GLBの純EV版となる、航続距離410kmのEQB。高い質感に7シーターという訴求力を、英国編集部は評価します。

GLBがベースの7シーター純EV

数ある自動車メーカーのなかでも、積極的に電気自動車の開発に取り組んでいるのがメルセデス・ベンツだ。既にこの2年間に、クロスオーバーのEQCEQAミニバンのEQV、大型サルーンのEQSという4モデルをリリースしている。

さらに今回、5番目の純EVとしてEQBを発売した。といっても写真でおわかりのとおり、コンパクト・クロスオーバーのGLBがベース。カタチだけでなく、内燃エンジンを積むGLBと同様に、5シーターと7シーターが選べるという強みも変わらない。

メルセデス・ベンツEQB 350 4マティック(欧州仕様)
メルセデス・ベンツEQB 350 4マティック(欧州仕様)

競合モデルとしては、アウディQ4 eトロンBMW iX3などが挙げられるが、実用性では明らかに勝る。メルセデス・ベンツが、より幅広い層へ自社の電気自動車を訴求したいと考えていることが伝わってくる。

EQBも、GLBと同じく、MFA(モジュラー・フロント・アーキテクチャ)と呼ばれるプラットフォームを基礎骨格とする。メルセデス・ベンツのコンパクトカーでは、共通採用されているものだ。

ただし、2基の駆動用モーターや大きなリチウムイオン・バッテリー、制御機器などを搭載するため、EQBでは大きな変更が加えられている。強度の高いスチールとアルミニウムが用いられた構造の、低い位置へ搭載するために。

電気自動車として差別化するため、見た目にも手が加えられている。GLBとの違いは、大きくないとはいえ。

ツインモニターの四輪駆動で292ps

フロントグリルはメルセデス・ベンツの純EVサブブランド、EQらしく光沢のあるカバーが掛けられ、フロントバンパーのデザインも一新。フロントフェンダーやテールゲートには、EQのエンブレムが与えられ、電動であることをアピールする。

リア側は、テールライトがボディ幅いっぱいに伸ばされた点がわかりやすい差異。マフラーカッターがなくなったリアバンパーも、新しいデザインが施されている。メルセデス・ベンツによれば、EQBのデザインでは空力特性の改善を重視しているという。

メルセデス・ベンツEQB 350 4マティック(欧州仕様)
メルセデス・ベンツEQB 350 4マティック(欧州仕様)

とはいえ、GLBとの血縁関係は明確。ルーフレールや高めの車高など、空気抵抗が増えそうな要素も、GLBから受け継いでいる。

しかし、フロントグリルやウインドウフレームなどの処理、アンダーボディのフラット化などの効果で、空気抵抗を示すCd値は0.28と優秀。より滑らかなフォルムのアウディQ4 eトロン・クワトロと、同等の値に収めている。

電動システムは電圧420Vで制御され、駆動用モーターは、フロント側に非同期モーター、リア側に同期モーターが組まれる。これはEQCでも見られる内容だ。リチウムイオン・バッテリーは、実容量で66.5kWhとなる。

英国へ入ってくるEQBには、2つのグレードが当面用意される。手頃な方がEQB 300 4マティック。システム総合で最高出力228ps、最大トルク38.6kg-mを発揮する。

今回試乗したのは、強力な方のEQB 350 4マティックで、最高出力292psと最大トルク52.8kg-mを備えている。0-100km/h加速は6.2秒でこなすという。

記事に関わった人々

  • 執筆

    グレッグ・ケーブル

    Greg Kable

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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