タイサンF40落札ならず BHコレクションカー・オークションNo.7 国産旧車は好結果

公開 : 2021.12.15 11:25

BHによるコレクションカー・オークションの第7弾が終了しました。なかでも1万円スタートの国産旧車が人気を集め、希少なモデルは驚きの額で落札されました。

チーム・タイサンのフェラーリF40登場

ヤフオクを舞台に開催される、BHよるコレクションカー・オークションの第7弾が12月12日に終了した。

今回の主役は全日本GT選手権でチーム・タイサンから参戦したフェラーリF40だ。現在は当時の姿をそのままに、ナンバーを取得して公道仕様とされている稀有な1台。

(上)1988年タイサン・スターカードF40(JGTC)ストリート・ヴァージョン(下)1965年日野ブリスカ1300トラック
(上)1988年タイサン・スターカードF40(JGTC)ストリート・ヴァージョン(下)1965年日野ブリスカ1300トラック    BHオークション

タイサンF40のほか、マクラーレン・エルバ、ランボルギーニガヤルド・スーパートロフェオ、ポルシェ991 GT3 RSなどのBHらしいスーパーカーと、以前の開催会で落札されなかったコレクタブル車両も価格を改めて再出品された。

そしてもう1つの主役は、新潟県在住のコレクターが放出した30台の国産旧車だ。

コンディションが良くすぐ乗れる7台が競売にかけられ、その他に23台のレストア・ベースの不動車が1万円スタートで出品された。

1万円スタートの車両は現状では不動車だが、写真を見ると室内で保管されていたためボディのコンディションが良好であると分かる。インテリアの状態も良いのがうれしいポイント。

燃料系やキャブの清掃など、ちょっと手を入れれば息を吹き返すことが想像に難くない。クルマによってはクリーンナップだけで動きそうなオーラを放っていた。

このほか、ケーニグセグリマック、ビュールなどの賛同を受け、難病と闘う子どもとその家族を支援する「日本財団子どもサポートプロジェクト 難病児支援基金」への寄付を目的としたチャリティ・オークションも開催された。

1万円スタート車 その結果は?

オークションを終えてみればタイサンF40を始めとする高額なスーパーカーと、再出品車はすべて流れてしまった。

一方で国産旧車は人気を集めて全車が高額で落札。

1965年日野ブリスカ1300トラック(FH100)落札額:237.16万円
1965年日野ブリスカ1300トラック(FH100)落札額:237.16万円    BHオークション

BHオークションとしては初の試みとなる不動車の1万円スタート車は、これまでにない盛り上がりを見せた。

その中で最高値を付けたのが1965年日野ブリスカだった。存在することが奇跡といえるほどで、この機会を見逃すと二度と手に入らないため、最終的に驚きといえる237.16万円で落札された。

ブリスカに続いたのは、1975年三菱ギャランGTO 2000GS(187.22万円)、1973年いすゞベレット1800GT(183.04万円)という人気のスポーツモデルが高額落札。

ギャランGTOとベレットGTは、ウェブの商品紹介写真を見ると、オリジナル且つ内外装のコンディションが良いと分かることから、入札が集中したようだ。

このほか1968年トヨタクラウン2ドアハードトップ(132.11万円)、1980年マツダ コスモLリミテッド(121.77万円)、1973年トヨタ・クラウン・カスタム(107.91万円)が人気を集めた。

記事に関わった人々

  • 執筆

    上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。

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