メルセデス・ベンツCクラス vs BMW 3シリーズ vs ジャガーXF 上級サルーン乗り比べ 前編

公開 : 2022.01.16 09:45

モデルチェンジを果たした新型Cクラス。定番サルーンの訴求力を、3台との比較で英国編集部が探ります。

純EVが台頭する中での新型Cクラス

第5世代となる、W206型メルセデス・ベンツCクラスが街を走り出した。欧州版のパンフレットには、デザイナーズブランドの衣装で身を包んだ若いモデルが、キメ顔で立っている。そんな彼や彼女たちは、クルマへ興味がなさそうに見えるのは筆者だけだろうか。

Cクラスの先祖に当たるのが、1982年に発売された190 E。そのパンフレットでは、最新のファッションで着飾ったモデルが紙面を賑わせていなかったと記憶している。

ブルーのメルセデス・ベンツC 220d AMGライン・プレミアムと、ガンメタリックのBMW 320d Mスポーツ・プロパッケージ、ホワイトのジャガーXF D200 AWD Rダイナミク S
ブルーのメルセデス・ベンツC 220d AMGライン・プレミアムと、ガンメタリックのBMW 320d Mスポーツ・プロパッケージ、ホワイトのジャガーXF D200 AWD Rダイナミク S

広告写真のトレンドだとはいえるだろう。またスタイリッシュな若い世代は、メルセデス・ベンツがCクラスを売り込みたいターゲット層なのかもしれない。だが、実際にCクラスを積極的に選ぶ層と合致しているとは限らない。

運転支援システムやインフォテインメントなどの先進テクノロジーや、インターネット接続によるコネクティビティを採用することで、ユーザーの若返りを果たしたいという考えも理解できる。彼らの志向が、クルマ作りに影響を与えていることも事実だろう。

同価格帯でも純EVのファミリーカーが選べる時代になり、内燃エンジン・モデルより経済性でもメリットが出始めている。純EVの民主化は、欧州では世論としても加速する一方。個人的な移動手段として、美徳的な未来像だと受け止められつつある。

同時に、マイルド・ハイブリッド化されたとはいえ、内燃エンジンを積むDセグメント・サルーンを選ぶ人も一定数が存在している。それは価格価値に優れ、良く機能するクルマだということを経験的に理解している層だといえる。

日常的に求めるニーズを上手にこなす

日常的に求める役割や目的地を問わず、その殆どを上手にこなしてくれたのが、歴代のメルセデス・ベンツCクラスだ。過度な緊張や疲労を感じさせず、長距離を落ち着いて移動することを叶えてくれた。快適な車内と、ふんだんな技術に包まれながら。

それこそ、歴史あるブランドへの定評。では、改良を受けたプラットフォームに、新鮮な見た目とSクラスを彷彿とさせる技術が導入された最新のCクラスでも、その信頼感は揺るがないものだろうか。

ブルーのメルセデス・ベンツC 220d AMGライン・プレミアムと、ガンメタリックのBMW 320d Mスポーツ・プロパッケージ
ブルーのメルセデス・ベンツC 220d AMGライン・プレミアムと、ガンメタリックのBMW 320d Mスポーツ・プロパッケージ

欧州のエグゼクティブ・サルーンと呼ばれるカテゴリーには、まだ魅力的な選択肢が複数存在している。そんなライバルと比べた時、やはりメルセデス・ベンツCクラスが1番だと思えるのか。ドイツと英国から選んだ2台と比べながら、その実力を探ってみたい。

今回の主役、シュツットガルトの新世代として選んだのは、199psの4気筒ディーゼルターボを搭載したC 220d AMGライン・プレミアム。直接的に対峙するモデルとなるのが、ミュンヘンが誇るBMW 3シリーズ、320d Mスポーツ・プロパッケージだ。

そこへ割って入るのが、英国代表となるジャガーXF D200 AWD Rダイナミク S。車格としては、Dセグメントより1つ上のEセグメントに属するサルーンではある。だが、2021年に実施された大幅な価格改定で、英国では直接競り合う位置にいる。

記事に関わった人々

  • マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    英国編集部ロードテスト・エディター
  • 中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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