BMW次期『M3』に疑似MTと合成サウンド搭載へ 4モーターの高性能EV、革新的なドライバーズカー目指す
公開 : 2026.01.17 17:25
4モーターを搭載するBMW次期『M3』に、疑似的な変速機構と合成エンジン音が採用されることが明らかになりました。M部門初の本格高性能EVとして、ドライバーズカーのベンチマークとなることを目指しています。
Mならではの運転体験を追求
BMWは、次期『M3』のEVバージョンに疑似的な変速機構とエンジンサウンドを採用すると発表した。
次期M3は2027年末にも登場予定の高性能セダンで、新型『i3』をベースとする。BMWの高電圧バッテリー責任者ドミニク・ズッカート氏は「継承すべき伝統がある」と語った。

BMWは出力など具体的な性能について「現時点で言及できない」としながらも、本社ではM部門の「クラストップのドライバーズカー」の地位を維持するために努力が必要との認識を示した。
ズッカート氏は「ノイエ・クラッセ・プラットフォームによって電動ドライバーズカーのベンチマークとなる」と同時に「Mならではのドライビング・エクスペリエンス」を提供したいと述べた。
こうした考えから、疑似変速や合成エンジン音の採用に至った。ヒョンデのアイオニック5 Nやアイオニック6 N(ヒョンデのN部門は元BMW M部門責任者アルベルト・ビアマン氏が率いていた)で採用されている機能に類似している。
ヒョンデのような2基のモーターではなく、次期M3は4基のモーターを搭載する。各車輪に制御ユニット、インバーター、減速ギアを備え、トルクベクタリング機能も搭載される。
バッテリー容量は少なくとも100kWhで、「高い持続力とピーク出力」を発揮。減速時や、限界走行時またはタイヤ限界時でもエネルギー回生が可能だとされる。
新しい天然繊維素材で軽量化を図る
ズッカート氏によれば、次期M3には「Mダイナミック・パフォーマンス・コントロール」と呼ばれる専用ソフトウェアスタックを搭載し、「これまでにないハンドリングとトラクション・コントロール」を実現するという。
これにより、サーキット走行やドリフト時には四輪駆動から後輪駆動へ切り替え可能となり、後輪駆動では航続距離延長モードも備える。

さらに『ビジョン・ドライビング・エクスペリエンス』コンセプトで紹介された革新的な制御ユニット「ハート・オブ・ジョイ」を搭載。すべての運転制御機能を統合し、より迅速で直感的な反応が可能になる。
BMWはまた、シャシー構造にも重要なバッテリーハウジングを、標準のi3のように後部だけでなく、前後両アクスルに固定することで剛性が向上すると述べている。
近年のMモデルは重量級(現行M5は約2.5トン)だが、BMWはレーシングカー『M4 GT4』と同様に、カーボンファイバーの代わりに天然繊維を採用し、可能な限りM3の軽量化を図るとしている。
天然繊維はカーボンファイバーに比べ、CO2排出量が40%低いとされる。
高性能EVが消費者にどれほど受け入れられるかは依然として議論の余地があるが、ズッカート氏は「わたし達はとても興奮していますし、皆さんも興奮していただけると思います」と語った。
BMWは、EVバージョンのM3と並行して、従来型のガソリンエンジン仕様も用意することを強く示唆している。こちらは、定評ある『B58』直列6気筒エンジンの改良版を搭載する見込みだ。
画像 次期BMW M3の実験台、4モーター搭載プロトタイプ【ビジョン・ドライビング・エクスペリエンスを詳しく見る】 全16枚


















