トヨタ・ヤリス・フェイスリフト

公開 : 2014.05.29 22:50  更新 : 2021.01.28 16:43

トヨタは、このヤリス(日本名:ヴィッツ)のマイナーチェンジに£68,000,000(115億円)の費用と576,000時間を割いた。パーツは1,000以上も一新され、スタイルも大幅に変更され、更にインテリアも更新されている。

トヨタのヨーロッパでのプロダクト・マネージャーであるアレッサンドロ・マッシミーノは、「確かにヤリスはその合理性などから、決してマーケットにおいて弱いクルマではなかった。しかし、今回われわれが成し遂げたかったのは、ただたんに頭でなはくハートに訴えるクルマとしたかったのだ。パッケージング、耐久性、コスト面などに加えて、エモーショナルな部分を大事にした。」と語っている。

エクステリアでは、新しいアイゴにも見られるような特徴的なクロス・シェイプのフロント・エンド・スタイルが特徴。リアでは、リデザインされたバンパー、統合されたディフューザー、LEDライト・クラスター、そしてナンバー・プレートまわりなどが一新されている。

インテリアではタッチ2マルチメディア・システムが装備され、材質もアップグレードされた。また、ダッシュとドアパネルも新設計となった。

これまでのプレーンなサテン・クロームからサテン・クローム・トリムに変更されたことによってより高級感を増している。また、ウインド・ディフレクターがカウルに納められ、ロード・ノイズおよびエンジン・ノイズを抑えるための防音材も変更を受けている。

シャシーはリアのトーション・ビームが変更され、プラットフォームもモディファイされている。スポット溶接は増やされ、より厚いバルクヘッドと、ウインドスクリーンを装着するためのボンドが変更になったほか、トンネル、ホイール・タブがモディファイされ、リア・バンパーの構造もよりボディ剛性を上げるために修正されている。

電子パワー・ステアリングも、より多くのフィードバックを得るために微調整され、サスペンション自体も新しいスプリングとダンパーが採用された。

ギアボックスは、シフトレバーの長さ自体が30mm短くなり、ギアシフトの感触にも手が入っている。

「過去のヤリスは日本でプロジェクト管理されていた。しかし、今回は積極的にヨーロッパのノウハウをテイストを取り入れた。」とプロジェクト・マネージャー、セルカン・カラマンは語っている。

エンジンは、1.0ℓ、1.33ℓのガソリンと、1.4ℓのディーゼル、そしてトップ・モデルに搭載されるハイブリッドから構成される。すべてのエンジンは、振動と雑音が減少されているが、中でも最も顕著なのが1.0ℓの3気筒ガソリンだ。この1.0ℓエンジンは、CO2排出量もそれまでの110g/kmから99g/kmに減少されている。

そのコストは高くなるが、ハイブリッド・モデルはヤリスのセールスの31%を占めるモデルだ。CO2排出量は、今回のフェイスリフトで79g/kmから75kg/mに削減され、燃費は28.6km/ℓから30.4km/ℓにまで向上している。

オプションとしては、LEDデイタイム・ランニング・ライト、リア・ビュー・カメラ、電動可倒式ドア・ミラー、クルーズ・コントロール、デュアル・ゾーン・エアコン、本革シートなどが用意される。

発売は今年後半で、価格はまだ発表されていない。しかし、その価格は、ライバルと比べて充分に競争力があるものだとしている。

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