新型レンジローバーPHEV 欧州発売 電気だけで113km走れる最上級SUV

公開 : 2022.01.29 06:25

新型レンジローバーのPHEVが欧州で発売。高い快適性とパフォーマンス、環境性能を備えた旗艦モデルです。

合計出力510ps 新世代のレンジローバー

ランドローバーは、新型レンジローバーのプラグイン・ハイブリッド車(PHEV)の価格と仕様の詳細を明らかにした。

3.0L直6ガソリンターボエンジンに38.2kWhのバッテリーと電気モーターを組み合わせた「P440e」は、10万3485ポンド(約1600万円)からとなっている。ランドローバーは、合計出力440psと63kg-mのトルクを謳っている。

レンジローバーPHEV
レンジローバーPHEV    ランドローバー

「P510e」は3.0Lガソリンエンジンを強化したものだが、P440eと同じ電気モーターを使用し、合計出力510psと71kg-mのトルクを実現している。

両モデルとも、SE、HSE、オートバイオグラフィーの3つの仕様が用意されている。P440eはロングホイールベースとショートホイールベースから選択でき、よりパワフルなP510eはショートホイールベースのみとなる。

全モデルに後輪操舵システム、パノラマ・サンルーフが装備される。車両の主要機能を制御する13.1インチのインフォテインメント・システムには、アマゾン・アレクサの音声認識、スマートフォンのワイヤレスミラーリングなど多数の機能が搭載されている。

また、生産開始初年度には「ファースト・エディション」仕様も販売される予定だ。装備はオートバイオグラフィーをベースとしているが、ボディカラーはサテン仕上げのサンセット・ゴールドなど5色から選択できる。

環境性能と洗練性、走破能力の両立

EV走行距離は、どのモデルも最大113kmとされている。CO2排出量は18g/kmと、当初予想の30g/kmを下回った。

ランドローバーは、実世界でのEV走行距離を88kmと見積もっており、一般的なドライブ行程の75%を電気のみで走行できると示唆している。50kWの急速充電機能を備えており、1時間以内に0%から80%まで充電することができる。家庭用ウォールボックスでは5時間で充電可能とのこと。

レンジローバーPHEV
レンジローバーPHEV    ランドローバー

ジャガー・ランドローバー(JLR)の車両プログラム担当エグゼクティブ・ディレクターであるニック・コリンズは次のように述べている。

「新型レンジローバーは、世界で最も魅力的で、エレガントで、高性能なラグジュアリーSUVです」

「当社の効率的な長距離用プラグイン・ハイブリッド・パワートレインは、性能、洗練性、効率の絶妙なバランスで運転体験を高め、最大113kmのゼロ・エミッション走行をささやくように静かに完遂することができます」

レンジローバーは、2024年にランドローバーで初めて完全EVが設定される予定だ。同社は2039年に事業全体でCO2排出量ゼロを達成するという目標の一環として、全モデルにEVを導入していく。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジャック・ウォリック

    Jack Warrick

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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