【実際に購入レポート】ポルシェ・タイカンの長期テスト(2) 納車〜初乗り

公開 : 2022.04.08 11:55

翌日は117km走行 印象は?

この日は25kmほど走って自宅のガレージに到着。この時の充電量は90%、走行可能距離は305kmであった。ショールームで受け取った時の充電量は100%、走行可能距離342kmであった。

パフォーマンスバッテリープラスを装着してこの数値かと思ったが、オドメーターの数値が伸びるに従って走行可能距離も増加するはずというので納得した。その後、満充電までに2時間を要した。この時の走行可能距離は341kmまで復活していた。

自宅に設置したポルシェの充電器は、パスワードを入れないと通電できない新型となる。
自宅に設置したポルシェの充電器は、パスワードを入れないと通電できない新型となる。

自宅用の充電器は、パスワードを入れないと通電できない新型なので、私のような外付けの器具でも全く問題ない。

翌日は、早速、川崎から甲府までの117kmを走ってみる。中央道の走行も、パワーも十分で全く問題ない。

車輌重量はカタログ値では2125kgだが、様々なオプションを装備した現車では車検証上で2210kgとなり、前後の重量配分は47.5:52.5でややリアに比重がかかる数値であった。

実際に公道で走る分には殆ど問題はないが、サーキットなどで走る際には特性が出て面白いと思う。

何れは、ポルシェ・エクスぺリエンス・センターで911との走行比較をやってみたいと思っている。

ボディサイズはかなり大きいので、やや気を遣う。と言ってもパナメーラよりは一回り小さく、左右のフェンダーの峰がガイドになるので、とても走りやすい。

8kW充電器の威力を感じる

甲府に到着して、早速充電を開始する。この時の残距離は222km、(残量60%)であった。

満充電までの所要時間は4時間13分と短く、流石に8kWの充電器の威力は凄いと感じられた。

残量60%から満充電までの所要時間は4時間13分と表示された。
残量60%から満充電までの所要時間は4時間13分と表示された。

こうして、タイカンとのEV生活が始まったが、川崎と甲府の両方に8kWの充電器を用意できたので、私の走行パターンでは、予想通り、何のストレスもないスムーズな使用が実現できている。

4月5日現在、オドメーターは1255kmを指しており、この間、他の試乗車に乗っていた1週間を除き、甲府と川崎の間を5往復ほどしたが、何のトラブルもない。

バッテリーの使用量も50%前後までで、このレベルだと、6時間程度で満充電となるから、夜間の充電で充分である。

今後は、少し長い距離を出張などしてみて、更に急速充電の事情などを報告したい。

ワイヤハーネスの生産について

さて、他の記事で、ご存じの読者の方もいらっしゃるだろうが、ロシアのウクライナへの侵攻により、多くのドイツ車のワイヤハーネスが生産できなくなり、生産がストップしてしまっている。

まさか、こんなことになるとは思いもしなかったが、今、注文をしても、いつ納車になるのか、全く予測がつかない状況のようだ。

ポルシェも同様であり、一部の細々生産している車種を除いては、広範囲に影響が広がっている。

こんな時に、このレポートを記すのはやや気が引けるが、対策ができて、生産が再開された折のための参考として頂ければ幸いである。

記事に関わった人々

  • 執筆

    笹本健次

    Kenji Sasamoto

    1949年生まれ。趣味の出版社ネコ・パブリッシングのファウンダー。2011年9月よりAUTOCAR JAPANの編集長を務める。出版業界での長期にわたる豊富な経験を持ち、得意とする分野も自動車のみならず鉄道、モーターサイクルなど多岐にわたる。フェラーリ、ポルシェのファナティックとしても有名。
  • 撮影

    神村聖

    Satoshi Kamimura

    1967年生まれ。大阪写真専門学校卒業後、都内のスタジオや個人写真事務所のアシスタントを経て、1994年に独立してフリーランスに。以後、自動車専門誌を中心に活躍中。走るのが大好きで、愛車はトヨタMR2(SW20)/スバル・レヴォーグ2.0GT。趣味はスノーボードと全国のお城を巡る旅をしている。

ポルシェ・タイカン AUTOCAR JAPAN編集長 購入レポートの前後関係

前後関係をもっとみる

関連テーマ

おすすめ記事

 

ポルシェ タイカンの人気画像